MENU

水彩絵の具に合うニスの選び方とにじむ原因を知り美しい仕上がりを目指す

水彩画を描いていると、「仕上げにニスを使ってみたいけれど、にじみや失敗が不安」と感じる方が多いのではないでしょうか。せっかくの作品が台無しになるのは避けたいものですし、自分に合う画材や手順も知りたいものです。この記事では、水彩絵の具とニスの基本から、にじみを防ぐコツやおすすめ商品まで、初心者の方にも分かりやすくポイントを解説します。

水彩画の魅力を損なわず、安心してニスを使いこなすためのヒントを、丁寧にご紹介します。ぜひ参考にして、あなたの作品づくりに役立ててください。

目次

水彩絵の具とニスの基本知識を押さえよう

水彩 絵の具 ニス にじむ

水彩絵の具とニスは、水彩画を美しく保つために重要な道具です。それぞれの役割や選び方について、まずは基本をおさえておきましょう。

水彩絵の具の特徴と選び方

水彩絵の具は水に溶けやすく、透明感のある色合いが出せるのが特徴です。色を重ねたり、薄く伸ばしたりしてさまざまな表現ができるため、幅広い年代やレベルの方に使われています。

一方で、絵の具の品質や種類によって発色やにじみやすさが異なります。はじめて選ぶ時は、発色が良いとされる国内外の定番ブランドや、初心者向けセットからスタートすると安心です。また、チューブ型と固形型があり、自分の描き方や持ち運びやすさを考えて選ぶと良いでしょう。

ニスの役割と種類について

ニスは、水彩画の表面を保護したり、色あせを防いだりするために使われます。作品の仕上がりを長持ちさせるために役立つアイテムです。

ニスには「つや出し」と「つや消し」など種類があります。さらに、スプレータイプや液体タイプなど、塗り方の違いもあります。用途や自分の仕上げたい雰囲気に合わせて、適したニスを選びましょう。

ニスがにじむ主な原因とは

水彩画にニスを塗る際、せっかく描いた絵がにじんでしまうことがあります。主な原因は、絵の具が十分に乾いていなかったり、ニスの成分が水性である場合です。

また、塗布方法が不適切な場合や、下準備が不十分な場合にもにじみが発生しやすくなります。特に水彩絵の具は水との相性が良いため、油分のあるニスや専用の水彩画用ニスを選ぶことが大切です。

水彩画におすすめのニスの種類

水彩画には、「水彩画専用ニス」や「アクリル系スプレーニス」などがおすすめです。これらは水彩絵の具の性質を考慮して作られており、にじみにくく仕上がりもきれいです。

つや出しとつや消しの両タイプが用意されていることが多く、仕上がりの質感を選べます。また、スプレータイプは均一に塗布しやすく、初心者にも扱いやすい点が魅力です。

「漫画で何を伝えるべきか」がわかる本!
著名な先生方のお話が満載で充実の一冊。

水彩画にニスを使う時の注意点と失敗例

水彩 絵の具 ニス にじむ

水彩画にニスを使うときは、手順やタイミングを間違えると予期しないトラブルが起きやすいです。ここでは失敗しやすいポイントと対策をまとめます。

にじみを防ぐための下準備

にじみを防ぐには、まず十分な乾燥が不可欠です。描き終えたあと、最低でも24時間は自然乾燥させることをおすすめします。湿度が高い日や絵の具を厚く塗った場合は、さらに時間をかけましょう。

また、ホコリや指紋がついていないかを軽くチェックし、表面に余分な粒子が残っていれば柔らかいハケやエアダスターで優しく取り除きます。これにより、ニスの密着度も高まり、仕上がりが美しくなります。

塗るタイミングと正しい乾燥時間

ニスを塗るタイミングは、作品が完全に乾いてからが基本です。急いで塗るとにじんだり、ムラが出る原因となります。少なくとも1日〜2日は乾燥時間を確保しましょう。

ニス自体の乾燥時間も大切です。塗布後はホコリの少ない場所で静かに乾燥させます。メーカーごとに乾燥時間が異なるので、パッケージや説明書を必ず確認しましょう。

よくある失敗と対策方法

水彩画にニスを使う際に多い失敗には、以下のようなものがあります。

・にじみ、ムラが出る

・ホコリやゴミが付着する

・予想外の光沢感になる

これらを防ぐには、下準備を徹底し、スプレータイプなら20〜30cm離して均一に吹きかけるのがポイントです。また、いきなり本番の作品に塗るのではなく、必ず試し塗りをして仕上がりや相性を確認しておきましょう。

作品がにじんだ時のリカバリー法

もしニス塗布でにじみが発生してしまった場合、完全に元通りにはなりませんが、対処方法はあります。まずは、すぐに乾いたティッシュや柔らかい布で余分なニスを軽く押さえ、にじみの拡大を防ぎます。

その後、完全に乾燥させてから、部分的に絵の具で修正を加えることもできます。大きな範囲の修復が難しい場合は、新たなアート表現として活かすのも一つの方法です。

水彩絵の具に合うニスの選び方と使い分け

水彩 絵の具 ニス にじむ

ニスには複数の種類があり、水彩絵の具との相性や仕上がりが異なります。用途や作品に合った選び方のポイントを見ていきましょう。

つや出しニスとつや消しニスの違い

つや出しニスは、塗布後に表面が光沢のある仕上がりになります。色が鮮やかに見える反面、反射が強くなるため、展示する場所や作品の雰囲気によってはデメリットになることもあります。

一方、つや消しニスは光沢が抑えられ、落ち着いた仕上がりが得られるのが特徴です。絵の細部まで見せたい時や、控えめな雰囲気にしたい場合におすすめです。

スプレータイプと液体タイプの比較

ニスには、スプレータイプと筆などで塗る液体タイプがあります。スプレータイプは広い面を素早く均一に仕上げやすく、ムラができにくい反面、換気や飛び散りに注意が必要です。

液体タイプは、塗る量や範囲を細かくコントロールできる点がメリットですが、刷毛ムラやにじみが出やすい難しさもあります。自分の作業環境や作品のサイズで選ぶと良いでしょう。

タイプ特長注意点
スプレー均一に塗れる換気・飛散に注意
液体細部も調整しやすいムラ・にじみやすい

保護力と見た目で選ぶポイント

ニス選びでは、作品の保護力と見た目のバランスが大切です。つや出しは発色を強調し、つや消しは落ち着いた質感になります。長期保存を考える場合は、UVカット機能のあるニスもおすすめです。

また、額装する場合は、ニスの強い光沢よりもつや消しタイプの方がガラス越しに見やすいこともあります。作品の用途や展示方法に合わせて選んでみましょう。

画材別のおすすめニス

使用する紙やインクによって、適したニスも変わります。以下に主な画材とおすすめニスの組み合わせを簡単にまとめます。

画材おすすめニス理由
水彩紙水彩画用スプレームラが少なく扱いやすい
アクリル絵の具併用アクリル系ニス柔軟性があり相性が良い
油性ペン併用油性ニスにじみを防げる

水彩画でにじみを抑えるためのテクニック

水彩 絵の具 ニス にじむ

にじみを避けて美しく仕上げるには、塗り方や下地選びにもコツがあります。簡単にできるポイントを紹介します。

ニスを均一に塗るコツ

スプレータイプの場合は、横方向に一定の速さで動かしながら、20~30cm離して薄く何度か重ねるとムラができにくいです。一度に厚塗りしないことがコツです。

液体タイプは、柔らかい刷毛やスポンジを使い、同じ方向に軽く伸ばすようにしましょう。途中で何度も触らず、一筆で仕上げるイメージで塗ると美しい表面が作れます。

油性ペンとの併用時の注意点

下描きや一部の線画に油性ペンを使う場合、油性ペンがにじまないか事前にテストしましょう。水性ニスやアルコール系ニスはペンの種類によってはにじむことがあります。

心配な場合は、透明なフィキサチーフ(表面保護剤)を下塗りとして使う方法や、完全に乾いた後にごく薄くニスを吹き付ける方法もあります。

画用紙や下地の選び方

紙の質や厚みも、にじみや仕上がりに大きく影響します。表面がなめらかで厚みのある水彩紙を選ぶと、にじみやヨレが起きにくいです。

また、紙によってはニスが染み込みやすいこともあるため、試し塗りをして仕上がりを確かめてから本番作品に使うと安心です。

仕上がりを美しく保つ保管方法

完成した水彩画は、直射日光や湿気を避けて保管しましょう。額装する場合は、ガラスやアクリル板で表面を保護すると色あせやホコリを防げます。

複数枚を重ねて保管するときは、間に薄い紙を挟むとニスの表面同士がくっつくのを防げます。保管場所の温度変化にも注意し、作品の変色や劣化を防ぎましょう。

まとめ:水彩絵の具とニスで作品を美しく仕上げるために知っておきたいポイント

水彩絵の具とニスについて基本から応用まで紹介しました。にじみにくいニス選びや正しい塗布方法を知ることで、作品をきれいに保つことができます。

失敗しやすいポイントやリカバリー方法も押さえておけば、初心者の方でも安心して仕上げ作業に挑戦できます。水彩画をより美しく仕上げるために、ぜひ今回の内容を参考にしてください。

世界70か国で愛されるコピック!
ペンにこだわると、イラストがどんどん上達します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

漫画やアートで「これってどうしてこんなに心を動かされるんだろう?」と考えるのが好きです。色の選び方や構図、ストーリーの展開に隠れた工夫など気づいたことをまとめています。読む人にも描く人にも、「あ、なるほど」と思ってもらえるような視点を、言葉で届けていきたいと思っています。

目次