お部屋の印象をがらりと変えたいとき、最も効果的なのが「ステートメントアート」を取り入れることです。ステートメントアートとは、その空間の主張(ステートメント)となるような、存在感のある大きなアート作品を指します。家具や小物を買い替えるよりも、主役となるアートを一点決めるだけで、お部屋全体の雰囲気が一気に洗練されます。インテリアの軸をどこに置くべきか悩んでいる方に向けて、失敗しないアートの取り入れ方をご紹介します。
ステートメントのアートは「主役を1点決める」と空間が洗練される
お部屋をオシャレに見せる近道は、視線を釘付けにする「フォーカルポイント(注視点)」を作ることです。あれこれと小さな雑貨を飾るよりも、大きなアートを一つだけ主役として迎えることで、空間にリズムが生まれ、まとまりのある印象になります。主役が決まれば、他の家具や小物のバランスも自然と整えやすくなるため、インテリア作りが格段に楽しくスムーズに進みます。
視線が集まる場所に置くと印象が決まる
アートを飾る場所は、お部屋に入った瞬間にまず目が向く場所を選ぶのが鉄則です。リビングであればソファの背面の壁、寝室であればベッドのヘッドボードの上が最適です。このように、視線が自然と集まる場所に堂々としたアートが配置されていると、そのお部屋の「顔」がはっきりと定まり、訪れる人に強い印象を残すことができます。
逆に、人目に付きにくい隅の方に大きなアートを置いてしまうと、空間が重たく感じられたり、アートの持つ力が半減したりすることがあります。ドアを開けて最初に見える壁や、視線が止まる突き当たりの壁など、空間の「一等地」をアートのために空けておきましょう。主役がふさわしい場所に鎮座しているだけで、お部屋全体のグレードが一段上がったような心地よい緊張感と安心感が生まれます。
小物より先にアートの存在感を整える
インテリアを整える際、ついクッションや花瓶などの小さな雑貨から揃えたくなりますが、洗練された空間を作るなら「アートを先に決める」のが正解です。大きな面積を占めるアートは、お部屋の色彩やスタイルのベースを決定づける存在だからです。アートの雰囲気に合わせて後から小物を買い足す方が、全体のトーンがバラバラにならずに済みます。
小物を先にたくさん置いてしまうと、後からアートを足したときに情報過多になり、ごちゃごちゃした印象になりがちです。まずは壁一面をキャンバスに見立て、そこにどんな物語を置きたいかを考えましょう。主役のアートが決まっていれば、その色の一部を拾ってクッションを選んだり、アートの素材感に合わせてラグを選んだりと、コーディネートの指針が明確になります。引き算の美学を意識して、まずは大きな一点に集中することが成功の鍵です。
色は部屋のどこか1か所とリンクさせる
ステートメントアートをお部屋に馴染ませるためのテクニックとして、アートの中の色を家具やファブリックと連動させる「カラーリンク」があります。アートの中に使われている一色を、ソファのクッション、カーテン、あるいは観葉植物の鉢など、お部屋のどこか一か所と揃えるだけで、アートが浮いて見えるのを防ぎ、空間に統一感が生まれます。
リンクさせる色は、アートの中で一番目立つ色である必要はありません。むしろ、少しだけ使われているアクセントカラーを小物の色と合わせる方が、さりげない上級者向けのコーディネートになります。例えば、アートの端に少しだけ描かれた黄色を、棚に置いた小さな置物の色と合わせるといった工夫です。視覚的な繋がりを作ることで、アートがお部屋の一部として深く溶け込み、まるでその場所のために誂えられたかのような一体感を楽しむことができます。
「余白」を残すと主役感が出る
大きなアートを飾るとき、周囲にたくさんのものを置きすぎてはいけません。アートの魅力を最大限に引き出すためには、その周りにたっぷりと「余白」を作ることが不可欠です。壁面を埋め尽くすのではなく、アートの上下左右に十分な空きスペースを確保することで、視線が迷うことなく主役へと導かれ、作品の持つメッセージ性がより強く伝わるようになります。
余白は、単なる「空き」ではなく、作品を際立たせるための大切な要素です。ギャラリーや美術館を思い浮かべてみてください。名作の周りには必ず何もない空間が広がっています。それと同じように、自宅でもアートを囲む壁の白さを活かすことで、お部屋に開放感とラグジュアリーな雰囲気が生まれます。お気に入りのアートだからこそ、贅沢にスペースを使い、その存在を静かに際立たせる余裕を持ちましょう。
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部屋の主役になるステートメントアートおすすめ
お部屋の主役になるアートを選ぶ際、デザインの質はもちろん、サイズ展開や買いやすさも重要なポイントです。初心者から上級者まで、スタイルに合わせて選べる信頼のアートショップやブランドをピックアップしました。
| ブランド・ショップ名 | 特徴 | 公式サイト |
|---|---|---|
| IKEA (イケア) | 手頃な価格で超大型アートが手に入る。キャンバスタイプが豊富 | 公式サイト |
| Desenio (デセニオ) | スウェーデン発。トレンドを抑えた北欧デザインのポスターが充実 | 公式サイト |
| THE POSTER CLUB | コペンハーゲン拠点。世界中のアーティストによる厳選された一枚 | 公式サイト |
| IDÉE (イデー) | 日本のライフスタイルブランド。作家性の高いアートをセレクト | 公式サイト |
| MoMA Design Store | ニューヨーク近代美術館のショップ。名作の復刻版が手に入る | 公式サイト |
| hafen (ハーフェン) | 北欧系アートプリントを豊富に扱う日本のセレクトショップ | 公式サイト |
IKEA|アートポスター
イケアのアートポスターは、何といってもそのサイズバリエーションの豊富さと圧倒的なコストパフォーマンスが魅力です。自分でお部屋を彩る第一歩として、大きなサイズのフレームとセットで購入できるため、手軽にステートメントアートを導入できます。デザインも抽象画から風景写真まで幅広く、どんなインテリアにも合わせやすいのが特徴です。
IKEA|PJÄTTERYD(キャンバスアート)
PJÄTTERYD(プエットリード)シリーズは、キャンバス地にプリントされたアート作品です。フレームが不要なため、壁に飾った際に奥行きが生まれ、まるで本物の絵画のような質感を演出できます。軽量で扱いやすく、大きなサイズでも取り付けが簡単なため、ソファ背面などの広い壁面を一気に華やかにしたい場合に最適です。
Desenio|ポスター&プリント
デセニオは、北欧スウェーデン発のポスター専門ブランドです。ミニマルなラインアートからボタニカル、建築写真など、今のトレンドを反映したデザインが数千種類も揃っています。複数のポスターを組み合わせて飾るシミュレーション機能も充実しており、自分だけのアート壁を作りたい方にも非常に人気の高いブランドです。
THE POSTER CLUB|アートプリント
デンマーク・コペンハーゲンに拠点を置く「THE POSTER CLUB」は、世界中の新進気鋭のアーティストによる作品をセレクトしています。どれを選んでも失敗がないと言われるほど、そのキュレーション能力は高く、洗練された北欧ミニマリズムを体現しています。質の高い紙に印刷された作品は、一点飾るだけでお部屋に静かな風格をもたらします。
IDÉE|My First Art(ポスター・アート)
日本のインテリアブランド「IDÉE」が展開するアートコレクションは、日々の暮らしに寄り添う温かみのある作品が特徴です。特に「My First Art」シリーズは、初めてアートを飾る人でも親しみやすい抽象画やイラストが多く、日本の住宅事情に合わせた飾りやすいサイズ感やフレームの提案がされています。作家の息遣いを感じるようなセレクトが魅力です。
MoMA Design Store|Prints(アートプリント)
ニューヨーク近代美術館(MoMA)が認めた名作を自宅に飾ることができるのが、MoMA Design Storeのアートプリントです。アンディ・ウォーホルやモネといった歴史的な巨匠の作品から、現代の注目アーティストまで、確かなクオリティの複製画が手に入ります。時代を超えて愛される「本物のデザイン」をお部屋の主役として迎えたい方におすすめです。
hafen|PAPER COLLECTIVE など北欧系アートプリント
hafen(ハーフェン)は、デンマークの「PAPER COLLECTIVE」など、北欧を中心に世界の良質なアートポスターを輸入販売している日本のセレクトショップです。日本ではなかなか手に入りにくい珍しいアーティストの作品も多く、個性を出したい方にぴったりです。センスの良いフレームとのセット販売もあり、届いてすぐに主役級のデコレーションを楽しめます。
ステートメントアートの選び方と飾り方で完成度を上げるコツ
お気に入りのアートを見つけたら、次はそれをいかに美しく見せるかが重要です。サイズ選び、色使い、仕上げの演出といったステップを丁寧に行うことで、アートの価値はさらに高まり、お部屋全体の完成度が劇的に向上します。プロが実践している、アートを最大限に活かすための具体的なポイントを確認しましょう。
サイズは「壁の幅」とセットで決める
ステートメントアートで最も多い失敗は、サイズが小さすぎることです。「大きすぎて失敗したらどうしよう」と控えめなサイズを選びがちですが、壁の面積に対してアートが小さすぎると、寂しい印象を与え、空間の主役になりきれません。ソファの上に飾る場合は、ソファの幅の3分の2から4分の3程度の横幅があるアートを選ぶと、視覚的なバランスが非常に美しく整います。
また、縦長の壁には縦のアート、横に広い壁には横のアートというように、壁の形とアートの向きを合わせるのも基本のコツです。もし一枚で十分なサイズが得られない場合は、二枚や三枚のポスターを並べて一つの大きなグループとして飾ることで、ステートメント(主張)としてのボリュームを出すことができます。壁を贅沢に使う勇気を持つことが、洗練されたインテリアへの近道です。
色数は3色以内にまとめると上品に見える
お部屋全体の完成度を高めるには、空間の中の「色数」を意識しましょう。主役のアートも含めて、お部屋全体の色を3色程度に抑えると、統一感のある上品な印象になります。例えば、白(壁・天井)、グレー(ソファ・床)、そしてアートに含まれるアクセントカラーとしての「ブルー」といった構成です。
アートを選ぶ際も、あまりに多色使いのものよりは、メインとなる色がはっきりしているものの方が、他のインテリアと調整しやすくなります。色が散らかりすぎると、主役のアートが埋もれてしまい、空間が落ち着かなくなります。アートの色味を基点にして、お部屋全体のカラーパレットを整理してみましょう。色が整理されることで、アートの持つ形や質感がより際立ち、凛とした空間が生まれます。
フレームとマットで作品の格が整う
アートそのものと同じくらい大切なのが、フレーム(額縁)とマットの選び方です。安価なポスターであっても、上質なフレームに入れるだけで、驚くほど高級感が増します。お部屋の建具の色や家具の素材に合わせて、木製、金属製、ブラック、オークなど、最適な質感を検討しましょう。フレームはアートの「境界線」を定義し、空間からアートを切り離して特別な存在にしてくれます。
さらに、作品とフレームの間に「マット(余白の台紙)」を挟むことをおすすめします。マットを入れることで作品に奥行きが生まれ、視線が自然と中央に集中するようになります。また、作品がフレームのガラスに直接触れるのを防ぐ保護の役割もあります。少し広めのマットを選ぶと、モダンで洗練されたギャラリーのような雰囲気を手軽に再現できます。細部へのこだわりが、作品の格を一段と高めてくれるのです。
照明と影の出方で立体感が増す
アートを飾る仕上げとして忘れてはならないのが「照明」です。天井からの一般的な照明だけでなく、アートに直接光を当てるスポットライトやダクトレール照明を追加すると、作品の色彩が鮮やかになり、立体感が増します。光が当たることで生まれるわずかな影が、アートをお部屋の中に浮き上がらせ、昼と夜で異なる表情を楽しめるようになります。
照明を設置する際は、作品に光が均一に当たる角度を調整しましょう。ガラス面の反射が気になる場合は、反射防止加工のガラスを選んだり、斜めから光を当てるなどの工夫が必要です。夜、お部屋のメイン照明を落とし、主役のアートだけがライトアップされた空間は、最高の癒しの場所になります。光の演出によってアートが「魂」を持ち、お部屋の世界観をよりドラマチックに引き立ててくれます。
ステートメントアートで部屋の世界観をつくる
ステートメントアートを一点迎えることは、単に壁を飾る以上の意味を持ちます。それは、あなたがそのお部屋でどのように過ごしたいか、どんな自分でありたいかという「世界観」を表明することでもあります。静かな抽象画を選べば穏やかな休息の場に、力強い色彩の作品を選べば創造性が刺激される場にと、アートは空間のエネルギーを定義してくれるのです。
アート選びに正しい答えはありません。大切なのは、その作品を目にしたときにあなたの心がどう動くかです。自分にとっての「主役」を見つけ、今回ご紹介したルールに沿って飾ってみてください。たった一枚のアートが、あなたの日常を彩り、暮らしの質を豊かに変えてくれるはずです。今日から、あなただけのアートな暮らしを始めてみませんか。
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