くすんだ赤の名前!和名や英語名から理想の色を探すコツ

「くすんだ赤」は、大人の落ち着きや洗練された雰囲気を感じさせる非常に魅力的な色です。しかし、いざイラストやメイク、インテリアに取り入れようとすると、理想の「絶妙な色合い」を言葉で表現したり、画材店で探し出したりするのは意外と難しいものです。この記事では、くすんだ赤の名前を系統別に整理し、あなたが本当に求めている色に最短距離で出会えるよう詳しくご紹介します。

目次

くすんだ赤の名前を知ると、欲しい色がすぐ見つかる

一言に「くすんだ赤」といっても、その範囲は驚くほど広大です。実は、名前に含まれるニュアンスを理解するだけで、色選びの精度は劇的に上がります。色名には、その色が持つ「温度感」や「成り立ち」が反映されているため、名前を手がかりにすれば、頭の中にあるイメージをより正確に具体化できるからです。まずは色名の成り立ちの基本から見ていきましょう。

茶色寄りか紫寄りかで呼び方が変わる

くすんだ赤を分類する際、まず注目すべきは「ベースに何色が混ざっているか」という点です。大きく分けると、黄色みを含んで茶色に近づいていく「ウォーム系」と、青みを含んで紫に近づいていく「クール系」の二つに分かれます。

茶色寄りのくすんだ赤は、一般的に「レンガ色」や「テラコッタ」と呼ばれ、温かみがあり親しみやすい印象を与えます。これらは土や焼成した粘土を思わせる色名が多く、ナチュラルな雰囲気に馴染みます。一方で紫寄りのくすんだ赤は、「ボルドー」や「ワインレッド」、「バーガンディ」と表現されます。これらは熟成したワインのような深みと気品を感じさせ、フォーマルな場面や高級感を出したい時に選ばれることが多い色です。

自分が欲しいのは「暖かみのある赤」なのか「落ち着いた冷たさのある赤」なのか。この方向性を決めるだけで、探すべき色名の候補は一気に絞り込まれます。パレットで色を作る際も、茶色を混ぜるか紫を混ぜるかで結果が全く異なるため、この違いを意識することは非常に重要です。

日本の伝統色は情緒ある名前が多い

日本の伝統色には、植物や鉱物、さらには「移ろいゆく季節」を象徴する情緒豊かな名前が付けられています。くすんだ赤の代表格といえば「赤蘇芳(あかすおう)」や「紫檀色(したんいろ)」です。赤蘇芳は、マメ科の蘇芳の芯で染めたやや黒みを帯びた赤で、平安時代から高貴な色として愛されてきました。紫檀色は、高級木材であるシタンのような、深く落ち着いた赤褐色を指します。

また、朽ちていく葉の色を表現した「赤朽葉(あかくちば)」という名前もあります。これは秋の終わりの赤みを帯びた落ち葉をイメージした色で、まさに究極の「くすみカラー」と言えます。他にも、鉄の錆のような力強さと渋さを併せ持つ「代赭(たいしゃ)」など、自然の風景を切り取ったような名前が多く存在します。

これらの和名を知ることは、単に名前を覚えるだけでなく、その色が持つ「物語」を知ることでもあります。日本の風景や歴史に基づいた色名は、イラストに奥行きを持たせたい時や、和の趣を表現したい時に最高のインスピレーションを与えてくれるはずです。

英語名はワインや土のイメージが多い

西洋の色名は、生活に身近な食べ物や自然環境、特にワインや大地の質感をベースに名付けられているのが特徴です。代表的なのは、やはりフランスの地名に由来する「ボルドー」や、イギリスでの呼び名である「ワインレッド」でしょう。これらはどちらも深みのある赤ですが、国や文化によって呼び方が分かれています。

また、乾燥した大地やレンガを想起させる「ブリックレッド(Brick Red)」や「テラコッタ(Terracotta)」もよく使われます。これらは「土」という共通のイメージがありながら、ブリックレッドはより力強く濃い赤、テラコッタは少しオレンジがかった明るいくすみ赤、といった繊細な違いがあります。

さらに、バラの花が枯れていく様子を表現した「オールドローズ(Old Rose)」のようなロマンチックな名前もあります。英語名は直感的でイメージしやすいため、ファッションやインテリアのカタログで色を探す際に非常に役立ちます。和名が持つ「繊細さ」に対し、英語名は「素材感やライフスタイル」に結びついた力強さがあるのが面白いポイントです。

“くすみ度”は明度と彩度で決まる

色が「くすんでいる」と感じる正体は、色の三要素である「明度(明るさ)」と「彩度(鮮やかさ)」のバランスにあります。鮮やかな真っ赤から彩度を落とし、グレーや黒、あるいは補色をわずかに混ぜることで、私たちの目には「くすみ」として認識されます。

明度が高く(明るく)て彩度が低い色は、いわゆる「パステルカラー」や「ニュアンスカラー」と呼ばれ、優しく柔らかな印象のくすんだ赤(ピンクベージュに近い色など)になります。逆に明度が低く(暗く)て彩度も低い色は、重厚で深みのある「ダークレッド」や「ブラウンレッド」として感じられます。

色名を探す際は、自分が求めている「くすみ」が、「グレーがかったスモーキーなもの」なのか、「黒が混ざったような深いもの」なのかを意識してみてください。彩度が低くなるほど、色は落ち着きを増し、他の色との調和が取りやすくなります。この「くすみ度」の感覚を掴むことで、色見本帳やデジタルパレットから理想の色を迷わずピックアップできるようになります。

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くすんだ赤の色名を探すのに役立つおすすめ

理想のくすんだ赤を見つけるためには、プロも活用する信頼できるデータベースやツールに触れるのが一番の近道です。ここでは、色名と実際の色味を正確に照らし合わせることができる、おすすめの書籍やサイト、画材をご紹介します。

色彩図鑑(色の名前と色見本一覧)

色の名前を体系的に学びたいなら、一冊は持っておきたいのが色彩図鑑です。特に「色の名前」と「その色の由来」が併記されているタイプは、創作活動の強い味方になります。ウェブサイト版でも、JIS(日本産業規格)慣用色名を一覧できるものが多く、正しい色を知る基準になります。

ツール名特徴活用シーン
日本の伝統色 和色大辞典日本の伝統色を網羅したオンライン辞典和風のイラストやデザインの配色選び
原色大辞典洋名、和名、WEBカラーを一括検索可能デジタルイラストのカラーコード確認

色名辞典(icd-color)

icd-color(インターナショナル・カラー・デザイン)などの専門的な辞典は、色彩検定やプロのデザイナーも参考にする本格的なリソースです。膨大な色名の中から「赤」というカテゴリーを選び、その中からくすんだ色を抽出できるため、名前すら検討がつかない状態から色を探し出すのに最適です。

サービス名公式URL
icd-color (色名辞典)http://www.icd-color.com/

PANTONE COLOR BRIDGE GUIDE(Uncoated)

グラフィックデザインの業界標準であるPANTONE(パントン)のガイドブックです。特に「Uncoated(上質紙・非光沢)」のガイドは、紙の質感を反映したマットなくすみ色の確認に非常に優れています。デジタルとアナログの色の差を確認するための必須ツールです。

項目内容
商品名PANTONE COLOR BRIDGE GUIDE SET
特徴世界共通の色番号で管理、正確な色指定が可能
公式サイトPANTONE 日本公式サイト

ホルベイン アーチスト色鉛筆(色名一覧)

画材メーカーのホルベインが提供する色鉛筆は、その色名の付け方が非常に芸術的で参考になります。くすんだ赤を探すなら、「ワインレッド」や「マダーレッド」といった伝統的な名前から、「アッシュローズ」のようなニュアンス系の名前まで、実際の色鉛筆の芯の色を見ながら選ぶことができます。

色番号色名特徴
OP060ワインレッド深みのある落ち着いた大人の赤
OP076アッシュローズ灰色を含んだアンティークな赤ピンク
OP052マダーレッド茜の根で染めたような渋みのある赤
公式サイトホルベイン公式サイト

テラコッタ系の色解説ページ(Fashion Guide)

ファッション誌やライフスタイルメディアの「テラコッタ色」特集ページも、実用的な選び方のヒントが満載です。特に衣類やコスメの色名として使われる「テラコッタ」や「バーントシェンナ」などは、日常のコーディネートに取り入れた際の見え方をシミュレートするのに非常に役立ちます。

サイト名内容
VOGUE JAPAN最新のトレンドカラーや配色センスの紹介
公式サイトVOGUE JAPAN 公式

くすんだ赤の代表的な色名を系統別に整理

ここでは、くすんだ赤を4つの主要な系統に分けてご紹介します。それぞれのグループが持つ雰囲気の違いを理解することで、あなたのイメージに最も近い色名がきっと見つかるはずです。

ボルドー・バーガンディ系の深い赤

ボルドーやバーガンディは、ワインの産地に由来する名前で、どちらも紫みを含んだ深い赤を指します。一般的にボルドーは茶色がかった重みのある赤、バーガンディはより鮮やかさの残る濃い紫赤として区別されることが多いです。

この系統の色は、エレガントで知的な印象を与えます。秋冬のファッションや、ラグジュアリーなインテリア、キャラクターデザインでは「自信に満ちたリーダー」や「ミステリアスな人物」のイメージカラーとして非常によく使われます。黒との相性が抜群で、シルバーやゴールドのアクセサリーを添えると、より一層その美しさが引き立ちます。

レンガ色・ブリックレッド系の土っぽい赤

ブリックレッド(レンガ色)は、その名の通り焼成されたレンガのような、力強くも落ち着いた赤です。茶色とオレンジが絶妙に混ざり合っており、都会的でありながらもどこか懐かしい温かみを感じさせます。

この色は、カジュアルな装いやメンズファッションでも人気が高く、インダストリアルなインテリア(無骨でヴィンテージ感のあるスタイル)には欠かせない色です。デニムのインディゴブルーや、深緑(フォレストグリーン)といった自然の色と組み合わせると、非常にバランス良くまとまります。日常の中に馴染む「気取らない赤」を求めているなら、この系統が最適です。

テラコッタ・シナモン系の黄み赤

テラコッタやシナモンは、黄色みが強く、非常にポジティブで開放的な「くすみ赤」です。イタリア語で「焼いた土」を意味するテラコッタは、地中海沿岸の風景を彷彿とさせ、特に夏の終わりのコーディネートや、トレンドの「テラコッタメイク」で主役となる色です。

シナモンは、スパイスの香りが漂ってきそうな、少し白みが混ざった軽やかなくすみ赤です。この系統は、肌を健康的に見せてくれる効果があるため、リップやアイシャドウなどのコスメで非常に重宝されます。派手すぎず、でも華やかさが欲しいという場面で、これほど頼りになる色はありません。

ヴィウーローズ系のくすみピンク寄り

ヴィウーローズ(Vieux Rose)は、フランス語で「古いバラ」という意味で、英語では「オールドローズ」と呼ばれます。完全に赤というよりは、赤とピンクの間にある、少し灰色がかった上品なくすみカラーです。

この色は、アンティークな雰囲気やロマンチックな世界観を表現するのに欠かせません。大人の女性らしさを演出しつつ、決して甘くなりすぎない「こなれ感」が出るのが魅力です。ウェディングのブーケや、繊細なイラストの影色、北欧風のインテリアなど、優しさと洗練を同時に叶えたいときに選ばれる色です。

使う場面で変わる“くんだ赤”の選び方

理想の色名が見つかっても、それをどこで使うかによって最適なトーンは変わります。日常生活の様々なシーンで、くすんだ赤をより魅力的に活かすための具体的な選び方のコツをまとめました。

服やメイクは血色感の残る赤が合う

ファッションやメイクでくすんだ赤を取り入れる際は、顔色を暗く見せないよう「血色感」がかすかに残っている色を選ぶのが成功のポイントです。あまりにグレーが強すぎたり、茶色が勝りすぎたりする色を選ぶと、肌がくすんで見えてしまうことがあります。

例えば、リップなら「バーガンディ」のように少し青みのある色を選ぶと肌に透明感が出ますし、「テラコッタ」のように黄みのある赤は健康的で垢抜けた印象を与えます。自分のパーソナルカラーに合わせて、赤の中に潜んでいる「ベースカラー」を見極めて選ぶことが、自分を最も輝かせるくすんだ赤に出会う秘訣です。

インテリアはブラウン寄りがなじむ

お部屋のインテリアにくすんだ赤を取り入れるなら、ブラウンに近い落ち着いたトーンが馴染みやすいです。真っ赤なソファや壁紙は圧迫感がありますが、レンガ色やワインレッドのような深いくすみ赤なら、高級感のある落ち着いた空間を演出できます。

木製の家具や、リネン素材のファブリックと組み合わせると、赤が持つ強さが和らぎ、リラックスできる空間になります。特に「ブリックレッド」のような土のニュアンスがある赤は、ナチュラルなインテリアに程よいアクセントを加え、お部屋を一気におしゃれなカフェのような雰囲気に格上げしてくれます。

イラストは影色として使うと自然

イラスト制作において、くすんだ赤は「影」を表現するのに非常に優秀な色です。特に人物の肌の影や、赤い布の折り重なった部分に、ただの黒や暗い赤を置くのではなく、「赤蘇芳」や「ボルドー」のような深みのあるくすみ赤を置くと、画面に一気にリアリティと色気が宿ります。

また、背景の影に隠し味として薄いくすみ赤を忍ばせると、空気感に温かみが加わり、情緒的なイラストになります。鮮やかな赤を際立たせるための「引き立て役」として使うことで、メインの色がより輝いて見えるようになります。このように、くすんだ赤は主役にも脇役にもなれる、非常に器用な色なのです。

近い色で迷ったときの見分けポイント

「ボルドーとバーガンディ、どっちがいいの?」と迷ったときは、光の下でその色を透かして見てください。より「青み(紫)」を感じるならバーガンディ、より「茶色み(温かみ)」を感じるならボルドーに近い判断ができます。

また、色を並べて比較する際は、隣に白と黒を置いてみると色の性格がはっきりします。白の隣で綺麗に見えるのは彩度が高めの色、黒の隣で馴染むのは明度が低めの色です。あなたが使いたい場所の「隣に来る色」との相性を基準に選ぶことで、失敗しない色選びが可能になります。

くすんだ赤の名前を知れば色合わせがもっと楽しくなる

色に名前があるのは、私たちがその微妙な差異を楽しみ、愛でてきた証拠です。「くすんだ赤」という広いカテゴリーの中から、特定の名前を見つけ出す過程は、自分の感性を研ぎ澄ます旅でもあります。ボルドーの深さに酔いしれる日もあれば、テラコッタの温もりに癒される日もあるでしょう。

名前を知ることで、あなたはただ「色を選ぶ」だけでなく、その色の背景にある歴史や情緒、素材感をも手にすることができます。今回ご紹介した名前やツールをヒントに、ぜひあなたの日常や創作活動に、最高の「くすんだ赤」を迎え入れてみてください。色の名前一つで、あなたの表現の世界はもっと広く、もっと楽しくなるはずです。“`

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ペンにこだわると、イラストがどんどん上達します。

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この記事を書いた人

漫画やアートで「これってどうしてこんなに心を動かされるんだろう?」と考えるのが好きです。色の選び方や構図、ストーリーの展開に隠れた工夫など気づいたことをまとめています。読む人にも描く人にも、「あ、なるほど」と思ってもらえるような視点を、言葉で届けていきたいと思っています。

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