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ドラマ企画書はここから作る!視聴者をつかむ核と実務ポイント

新しいドラマ企画をまとめるとき、何をどの順で示すかによって受け取られ方が大きく変わります。企画書は読み手の時間が限られるため、最初に伝えるべき要点を押さえ、全体の流れを意識して構成することが重要です。ここでは企画段階から制作側に納得してもらうための具体的な項目と表現の工夫を、実務で使える形で紹介します。

目次

ドラマの企画書で先に示すべきポイント

企画書の冒頭では、まず企画の核となる部分を簡潔に示すことが大切です。ここで曖昧にすると読み手の興味を引けません。最初に伝えるべきは、誰に向けた作品か、何を伝えたいか、物語の大きな流れ、主人公の魅力、想定する発表媒体、そして現実的な制作スケールです。これらを短く明確に並べることで、読み手は企画の可能性を素早く判断できます。

提示の順番は次のようにするとよいでしょう。まず「狙う視聴層の輪郭」と「作品のコアメッセージ」で方向性を示し、続けて「コアとなるストーリーライン」と「主人公の魅力の核」で具体的な中身を伝えます。最後に「想定する発表媒体」と「現実的な制作スケール」を置くと、実現性の判断がしやすくなります。

読み手が忙しい場合を想定し、冒頭は箇条書きで要点をまとめるのも有効です。文字数を抑えつつインパクトのある言葉を選び、詳細は後の章で補足すると流れが良くなります。

狙う視聴層の輪郭

企画が誰に刺さるかを明確にすることで、制作側や配信側が判断しやすくなります。年齢層、性別、ライフスタイル、視聴習慣といった属性を組み合わせて輪郭を描いてください。例えば「30代の共働き女性で、平日夜にスマホで視聴する傾向がある」といった具合です。

ターゲット像は具体的なペルソナを一人示すとわかりやすくなります。同時に、彼らが抱える日常の課題や感情、好む物語のタイプ(恋愛、ヒューマンドラマ、社会派など)を書いておくと企画の方向性が伝わりやすくなります。

差別化の観点からは、既存作品と比べてどの層のニーズを取り込むかも説明してください。広く浅く狙うのか、狭く深く刺すのかで制作やマーケティング方針が変わります。視聴習慣の具体的な時間帯やデバイス情報があると、配信戦略の検討にも役立ちます。

作品のコアメッセージ

作品が観た後に残したい感情や考えを短く示してください。テーマだけでなく、観客がどんな問いに向き合うかを書いておくと、企画の軸が明確になります。メッセージは一文か二文で端的にまとめると受け手に伝わりやすいです。

そのメッセージが物語のどの部分で強く表現されるかも示しましょう。主要なシーンや主人公の選択を例として挙げると、意図が伝わりやすくなります。単なる抽象論に終わらせず、具体的な物語の展開と結びつけることが重要です。

また、現代の社会的背景や視聴者の価値観の変化とどう関わるかを簡潔に書いておくと、配信や放送側が社会的意義を評価しやすくなります。メッセージが強すぎると説教臭くなるので、感情に寄り添う表現を心がけてください。

コアとなるストーリーライン

物語全体の流れを短くまとめたストーリーラインを提示します。起承転結の主要なターニングポイントを押さえ、全体の起伏が把握できるようにしてください。長すぎない要約で、展開の大筋が伝わることが大切です。

具体的には、発端(きっかけ)、中盤の対立や葛藤、クライマックスに向けた転換点、そして結末の方向性を順に示します。ネタバレが不都合でなければ結末まで示すことで企画の完成度を示せますが、場合によっては余白を残して興味を引くのも有効です。

視聴者の感情をどう動かすかを意識して、各フェーズで期待される感情やテンポも一行程度で添えると、演出や編集の方向性が伝わりやすくなります。

主人公の魅力の核

主人公が何を求め、何を失い、どのように変わるかを中心に書いてください。内面の強みと弱み、行動原理、周囲との関係性が魅力の源泉になります。短い言葉で「核」を示すことがポイントです。

具体的には主人公の背景、価値観、トラウマやコンプレックス、日常の習慣などを並べ、物語でどう成長または変化するかを示してください。視聴者が共感しやすい動機や矛盾を含めると人物像が立ちます。

また、主人公を際立たせる外見的特徴や決めゼリフ、行動パターンを一つ二つ挙げておくと、演者や演出家がイメージしやすくなります。キャラクターの核は説明的になりすぎないように注意してください。

想定する発表媒体

企画をどの媒体で展開するかを明示してください。地上波、BS、CS、配信(定額/広告型)、短編配信など、媒体によって尺や表現の自由度が変わります。媒体ごとの利点を踏まえて媒体選定の理由を示すと説得力が増します。

配信を想定する場合はエピソードの長さやシーズナリティの考え方、視聴者の視聴習慣に合った配信頻度の提案もあると良いです。放送局を想定する場合は編成帯やスポンサー像についての言及も役立ちます。

媒体の選定は制作コストやプロモーション戦略とも直結します。可能なら複数パターンの想定を用意して、各媒体ごとの簡単なメリット・デメリットを示すと現実性が伝わります。

現実的な制作スケール

企画の実現可能性を示すために、想定する制作規模を書いてください。撮影日数、主要ロケ地の数、スタジオ使用の有無、特撮やCGの有無など具体項目で説明します。これにより制作側が予算やスケジュール感を掴みやすくなります。

スケールは「低予算」「中規模」「大型」の三段階で示し、それぞれの想定要件を簡潔に並べるとわかりやすいです。主要な制約事項(夜間ロケの多さ、大人数のエキストラ、複雑なセットなど)も明記しておくと調整がしやすくなります。

現実的な制作スケールを示すことで、企画が机上の夢物語でないことを伝え、プロからの信頼を得やすくなります。

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プロが評価する企画書の構成

質の高い企画書は、読み手が短時間で全体像と実現性を判断できる構成になっています。章立てや見せ方の工夫が評価に直結します。ここでは表紙から細部の配分まで、プロが見て納得する構成を紹介します。

表紙と企画概要

表紙にはタイトル、企画者名、連絡先、提出日を明確に入れてください。視覚的に目を引くサブタイトルやキャッチコピーを一つ付けると記憶に残りやすくなりますが、派手すぎないデザインが好まれます。

企画概要はワンページにまとめ、ジャンル、想定話数、1話尺、主要キャスト像、予算レンジ、配信先や放送帯の候補を箇条書きで示してください。受け手が最初に知りたい情報をすぐに取り出せることが重要です。

余計な装飾を避け、読みやすいフォントと行間を保つことも意外と重要です。表紙と企画概要で信頼感を与えられると、その後の詳細に目を通してもらいやすくなります。

短いログライン

ログラインは作品の本質を一文で示す重要な要素です。主人公、目的、対立要素、設定を盛り込みつつ短くまとめてください。読み手が企画を覚えるための「肩書き」としての役割を果たします。

良いログラインは興味を引きつつ、物語の核が一読で伝わるものです。冗長にならないようにし、もし可能なら感情的な引きも入れておくと印象に残りやすくなります。

ログラインは企画書の冒頭や提案メールの本文にもそのまま使えるため、複数案を用意して最も伝わる表現を選ぶと良いでしょう。

あらすじの分量目安

あらすじは全体像を示す短めの要約と、主要なエピソードの流れを示す中程度の要約の二段構成が読みやすいです。全体のストーリーラインは300〜600文字程度、各章や話数ごとの要約は各100〜200文字程度を目安にしてください。

短めの全体あらすじで方向性を示し、中くらいの各話要約で起伏を示すと企画のテンポが伝わります。長すぎると読み手の負担になるので、要点を押さえつつ簡潔にまとめてください。

結末の扱いは企画の性質に応じて判断してください。結末を示すことでテーマの一貫性が伝わる反面、意外性を残すために曖昧にすることも戦略としてあり得ます。

登場人物と関係図

登場人物一覧は名前、年齢、職業、性格の一行説明を基本にしてください。関係図は三カラム以内の簡潔な表形式にまとめるとスマホでも見やすくなります。主要人物の相互関係と変化の方向が一目で分かることが重要です。

人物ごとに「物語での役割」や「主人公との関係」を短く添えると、配役や演出の考えが伝わりやすくなります。人物数が多い場合は優先順位をつけ、主要キャラにフォーカスしてください。

視覚的に関係性を示す簡単な図を入れると理解が速くなりますが、複雑にしすぎないよう注意してください。

話数構成とプロット

全体の話数と各話の要点を示します。1話ごとのプロットは「起点」「主要出来事」「クライマックス」「次へのフック」を短くまとめておくと編集や脚本家との共有がスムーズです。

シリーズ構成では中盤の盛り上げ方や後半の収束方法を明確にすると評価が高くなります。エピソードごとのテンポ配分も示すと演出や編集の検討に役立ちます。

連続性のあるサブプロットや回収のタイミングも記して、視聴者が最後まで見続けるための工夫を伝えてください。

舞台設定と雰囲気説明

物語の舞台となる場所や時代背景、文化的要素を明確にしてください。舞台が物語に与える影響や視覚的特徴を述べることで、演出や美術の方針がイメージしやすくなります。

雰囲気は言葉で示すだけでなく、色彩や音楽、カメラワークの方向性も簡単に触れておくと良いです。短いキーワードや参照ビジュアルがあるとさらに伝わりやすくなります。

舞台設定のリアリティや撮影可能性についても一言添えると制作側の安心感につながります。

視聴ターゲット分析

視聴者属性、視聴動機、接触メディア、どのようにして関心を引くかを分析してください。既存作品の視聴データやSNSでのトレンドを簡単に参照すると説得力が増します。

ターゲットに対してどのようなプロモーションが有効か、どのタイミングで訴求すべきかを示すと放送局や配信事業者が戦略を立てやすくなります。マーケティング施策の方向性は概要レベルで構いません。

テンプレートの選び方

企画書は目的に応じたテンプレートを選んでください。初期の企画提案用は短めで視覚的、社内共有用は詳細重視、投資者向けは予算と収益性を強調すると良いです。フォーマットを統一することで読み手の負担を減らせます。

既成のテンプレートを使う場合は、媒体や相手先のフォーマットに合わせてカスタマイズしてください。重要なのは情報の過不足を防ぎ、伝えたい点が埋もれないことです。

参考作品と差別化点

参考作品は三本以内に絞り、何を踏襲し何を変えるかを具体的に示してください。差別化点は物語構造、キャラクター、舞台、トーンなどの観点で短く整理すると分かりやすくなります。

参考作品の良さを認めつつ、自企画がどう異なる体験を提供するかを明確に述べると、企画の独自性が伝わります。あまり多くの比較は読みにくくなるので留意してください。

言葉と資料で企画の魅力を伝える表現術

表現の選び方や資料の見せ方で企画の印象は大きく変わります。読み手の想像力を刺激する言葉遣いと視覚資料の組合せが重要です。ここでは具体的な表現の技術を紹介します。

導入文の作り方

導入文は短く興味を引く要素を入れてください。主要な設定と主人公の一つの問題を提示するだけで読者の関心を掴めます。長くならないようにして、次の章に誘導する役割に徹してください。

導入文では余計な説明を避け、感情的な訴求と設定の両方をバランス良く盛り込みます。過度に抽象的な表現は避け、誰が何をする話かがわかる一文を心がけてください。

ワンフレーズでの魅力伝達

企画のキャッチコピーは短く覚えやすい言葉で作ってください。主人公の目的と物語の対立点を象徴するフレーズが理想的です。語感の良さやリズムも意識すると記憶に残りやすくなります。

複数案を作り、同僚や第三者に試して反応を見て最も響いたものを採用すると良いです。キャッチは企画書冒頭や提案資料のヘッダーに使えます。

登場人物の短い紹介文

各人物の紹介は一行で性格と役割が伝わるようにまとめてください。過剰な描写を避け、核心となる特徴と物語内での機能を示します。読みやすさを優先して簡潔に書いてください。

紹介文の形式例:

  • 名前(年齢)―職業:一行説明

このフォーマットなら一覧性が高く、キャスティングのイメージも湧きやすくなります。

トーンの言語化

作品のトーンは具体的な言葉で示してください。例として「静かな抒情」「軽快なテンポ」「暗めのサスペンス」など、視覚と感情を結びつける表現が有効です。音楽や照明のイメージを一言添えるとさらに伝わりやすくなります。

トーンを示す際は一貫性を持たせ、章ごとにばらつかないよう注意してください。演出面での参照例を併記すると制作側がイメージしやすくなります。

視覚資料の組み立て

ビジュアル資料は色味、服装、ロケ地イメージを中心にまとめてください。写真やスケッチを使って、ワンシートで雰囲気が伝わるようにすると効果的です。ビジュアルは過剰に詰め込まず、余白を使って見やすく配置してください。

資料はデジタルでも紙でも見やすい解像度と配色を意識し、フォントは読みやすいものを選んでください。各ビジュアルに短い説明文を付けると意図が伝わりやすくなります。

サンプル場面の選び方

サンプル場面は物語の魅力が凝縮された場面を選んでください。人物の関係やテーマが明確に出る場面が適しています。長さは1〜2ページを目安にして、映像化したときのイメージが湧くように描写してください。

場面描写では視覚的なディテールと人物の感情を両方盛り込むと説得力が出ます。脚本家や演出家に託す余地も残しつつ、核心はしっかり示してください。

ページ配分と可読性

企画書全体のページ配分は冒頭で要点をまとめ、本文は章ごとに分かりやすく配置してください。表紙+企画概要1ページ、あらすじとキャラで2〜4ページ、詳細はその後に続けると読みやすいです。

可読性を高めるために見出しの階層を明確にし、箇条書きや短い段落を多用してください。長文は分割して読みやすさを意識してください。

制作側の納得を得る予算と工程の示し方

予算や工程は企画の実現性に直結する重要項目です。曖昧にせず、合理的な根拠を示すことで制作側の信頼を得られます。ここでは示し方のポイントを説明します。

概算予算の項目分け

予算は人件費、ロケ費、撮影機材、スタジオ使用料、特殊効果、編集・音響、雑費に分けて示してください。各項目ごとに概算金額を入れることで全体像が掴みやすくなります。

また、予算は「必須項目」と「追加オプション」に分けると柔軟な提案になります。節約案や代替案も一緒に提示すると検討が進みやすくなります。

スケジュールの粒度設定

スケジュールは前準備、撮影、ポストプロダクション、納品の大きなフェーズごとに日数を示してください。撮影期間は日単位、前後の調整期間は週単位で示すと実務的です。

重要な締切や納期のマイルストーンを明記し、リスクとなる箇所(天候依存のロケなど)には余裕を持たせてください。短期での実現性を示すために余白をどれだけ取るかも明示することが大切です。

必要スタッフの一覧

主要スタッフの役職と人数をリストアップしてください。監督、脚本、撮影、照明、美術、音響、編集、プロデューサーなど主要職種ごとに必要数を示すと見積りの精度が上がります。

外部協力が必要な場合は、その旨を記載し、契約形態(業務委託、雇用など)も明示しておくと良いです。

ロケーションと設備見積

主要なロケ地候補と想定する撮影日数、必要な設備(クレーン、照明車、仮設テントなど)を記載してください。ロケ地の許可取得の難易度や費用の目安も添えると現実味が増します。

屋内セットが必要な場合はセットの規模と建築日数、スタジオ使用料の目安を示すと予算見積りがしやすくなります。

コストの根拠提示

大まかな価格だけでなく、見積りの根拠を短く説明してください。参考見積もり元や過去の類似案件の事例を示すことで説得力が増します。透明性が高いほど信頼されます。

不確定要素がある場合はレンジ表示にし、想定リスクとその影響額も併記すると検討側が安心できます。

権利関係の整理項目

原作の有無、音楽使用権、配信や再放送の権利配分、国際展開時の権利処理など、権利関係の主要項目をリストアップしてください。既にクリア済みの項目は明示すると評価が高まります。

将来的な二次利用(海外販売、配信、商品化など)の方針と収益配分の考え方も簡潔に示してください。

提出用ファイル形式

提出する企画書のファイル形式はPDFを基本にしてください。補助資料としてワードやスプレッドシート、短い映像資料(MP4)を添える場合は容量とフォーマットを明示してください。

オンラインで共有する場合は閲覧権限やダウンロード可否の設定も合わせて指示すると親切です。

ドラマ企画書の作成チェックリスト

企画書を仕上げる前に、必ず確認すべき点を簡潔に列挙します。チェックリストを使って抜けや冗長を防いでください。

  • タイトルと連絡先が表紙にあること
  • ワンページでの企画概要があること
  • ログラインが一文で明確に書かれていること
  • ターゲット層が具体的に描かれていること
  • 主要な登場人物と関係図があること
  • 話数構成と各話の起伏が示されていること
  • 予算項目とスケジュールの大枠があること
  • 権利関係の要点が整理されていること
  • ビジュアル資料やサンプル場面が添付されていること
  • ファイル形式と提出方法が明確になっていること

このチェックリストに沿って最終確認を行えば、読み手に伝わる企画書が仕上がります。

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この記事を書いた人

漫画やアートで「これってどうしてこんなに心を動かされるんだろう?」と考えるのが好きです。色の選び方や構図、ストーリーの展開に隠れた工夫など気づいたことをまとめています。読む人にも描く人にも、「あ、なるほど」と思ってもらえるような視点を、言葉で届けていきたいと思っています。

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