ダイソーのアクリル絵の具の金は、手軽に110円で購入できるため、DIYやちょっとした工作には非常に便利なアイテムです。しかし、作品のクオリティを一段階上げたい時や、より高級感のある輝きを求めている方にとっては、発色や隠蔽力に物足りなさを感じることもあるでしょう。今回は、ダイソー製品の良さを活かしつつ、さらにこだわりたい時に検討すべき本格的なゴールド絵の具を比較してご紹介します。
ダイソーのアクリル絵の具の金で失敗しない選び方
発色の良さと輝きの強さ
アクリル絵の具の「金」を選ぶ際に最も重要となるのが、乾燥後の発色の良さと光の反射率です。安価な製品の中には、乾燥すると金属特有の輝きが失われ、まるで黄土色のようなマットな質感になってしまうものも少なくありません。本格的な作品制作を目的とするならば、マイカ(雲母)や金属粉の質にこだわった製品を選ぶ必要があります。反射光が一定の方向だけでなく、多角的にキラキラと輝くものを選ぶことで、作品に立体感と高級感が生まれます。特に、粒子が細かく均一に分散している絵の具は、表面が滑らかに仕上がり、プロのような光沢を得ることができます。自分の作りたい作品が、重厚感のある落ち着いた金なのか、あるいはジュエリーのような眩い金なのかをイメージし、サンプル画像やレビューで「輝きの質」を事前に確認することが失敗を防ぐ第一歩です。
速乾性と耐水性の有無
アクリル絵の具の大きなメリットは速乾性にありますが、ゴールド系の絵の具においてはその乾燥速度が仕上がりに直結します。乾燥が早すぎる製品は、筆跡(筆ムラ)が残りやすくなる傾向があるため、広い面を塗る際には注意が必要です。一方で、乾燥後にしっかりとした耐水性を持つかどうかは、その後の重ね塗りや保管環境において決定的な差となります。ダイソー製品を含む多くのアクリル絵の具は乾燥後に耐水性となりますが、金色の粒子を保持するための「バインダー(固着材)」の質が低いと、乾燥後に表面を擦っただけで金粉が落ちてしまうこともあります。屋外に飾る作品や、手で触れる機会が多い小物に塗装する場合は、特に耐水性と皮膜の強度が保証されているメーカー品を選ぶのが賢明です。これにより、時間が経過しても色褪せない美しい金を維持できます。
隠蔽力の高さで選ぶ基準
「隠蔽力(いんぺいりょく)」とは、下の色をどれだけ覆い隠せるかという性能のことです。金色の絵の具は、その性質上、透明感が出やすく下の色が透けて見えがちです。ダイソーの金を使っていて「何度も塗り重ねないと下の黒や茶色が見えてしまう」と感じたことがある方は、隠蔽力の高い「ガッシュ」タイプを選択基準に加えると良いでしょう。不透明なアクリルガッシュの金であれば、一度塗りでも驚くほど鮮やかに発色し、作業時間を大幅に短縮できます。逆に、下地の色を活かしてメタリックな質感をプラスしたい場合には、透明感のあるタイプが適しています。自分がどのような下地(紙、木、プラスチック、金属など)に塗るのかを考慮し、その素材の色に負けないパワーを持った絵の具を選ぶことが、ストレスのない制作活動につながります。
コスパと内容量の確認
ダイソーの絵の具は110円という圧倒的な低価格が魅力ですが、容量は少なめです。広い面積を塗る場合や、頻繁に金を使用する方は、結果として大容量のチューブを購入した方がコストパフォーマンスが高くなるケースが多くあります。例えば、20mlの少量チューブを何本も買い足すよりも、120mlや250ml入りのプロ用大容量パックの方が、1mlあたりの単価が安く抑えられるのです。また、メーカー品は絵の具の伸びが非常に良いため、少量で広範囲をカバーできるというメリットもあります。「安物買いの銭失い」にならないためには、一時的な購入価格だけでなく、使用頻度と塗布面積から逆算した長期的なコストを考えることが大切です。趣味として長く続けるのであれば、信頼できるブランドの標準的なサイズを一本持っておくことが、結果として満足度の高い買い物になります。
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厳選したおすすめのゴールドアクリル絵の具8選
【ターナー色彩】アクリルガッシュ ゴールド(高隠蔽)
驚異的な隠蔽力を誇る、アクリルガッシュの代名詞的な存在です。一度塗りで下の色が全く見えなくなるほどの不透明さがあり、マットで重厚な金の質感を得られます。ムラになりにくく、デザインやイラストの仕上げに最適です。
| 商品名 | ターナー色彩 アクリルガッシュ ゴールド |
|---|---|
| 価格帯 | 400円〜600円 |
| 特徴 | 圧倒的な隠蔽力とマットな仕上がり |
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ホルベイン アクリルガッシュ|リッチゴールド
プロの画家からも愛されるホルベインの製品は、粒子のきめ細やかさが特徴です。リッチゴールドは、赤みのある華やかな金で、額縁の装飾や絵画のハイライトに使用すると、非常に上品な輝きを放ちます。
| 商品名 | ホルベイン アクリルガッシュ リッチゴールド |
|---|---|
| 価格帯 | 500円〜700円 |
| 特徴 | 上品で華やかな発色とプロ品質の粒子 |
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リキテックス アクリル絵具|リッチゴールド
アクリル絵の具の世界的ブランド、リキテックスの金は、伸びの良さと発色のバランスが抜群です。ガッシュよりも透明感があるため、下地の色を活かしたメタリック塗装や、ミクストメディア作品に非常に向いています。
| 商品名 | リキテックス ヘビーボディ リッチゴールド |
|---|---|
| 価格帯 | 700円〜900円 |
| 特徴 | 高い透明度と力強いメタリック光沢 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【サクラクレパス】アクリルガッシュ ラミネートチューブ金
学校教育でもお馴染みのサクラクレパス製は、手に入りやすさと使い勝手の良さが魅力です。ラミネートチューブなので最後まで絞り出しやすく、乾燥後の耐水性も安定しており、ホビー初心者にも扱いやすい一本です。
| 商品名 | サクラクレパス アクリルガッシュ 金 |
|---|---|
| 価格帯 | 300円〜500円 |
| 特徴 | 扱いやすいチューブと安定した品質 |
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ぺべオ アクリリックカラー|貴金属のような輝き
フランスの老舗ブランド、ぺべオのゴールドは、他のメーカーにはない独特の強い光沢が特徴です。乾燥後も濡れたような輝きを維持しやすく、アクセサリーの着色やデコレーションにおいて、本物の金に近い存在感を発揮します。
| 商品名 | ぺべオ スタジオアクリリックス ゴールド |
|---|---|
| 価格帯 | 600円〜800円 |
| 特徴 | フランス製らしい鮮やかで強い光沢 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
ターナー色彩 U-35|アクリリックス イリデッセント
現代のアーティスト向けに開発された「U-35」シリーズの金は、最高レベルの耐光性を誇ります。時間が経っても変色しにくいため、長期保存を前提としたアート作品の制作には、このシリーズが最も信頼できる選択肢となります。
| 商品名 | ターナー色彩 U-35 イリデッセントゴールド |
|---|---|
| 価格帯 | 500円〜700円 |
| 特徴 | 最新技術による優れた耐光性と発色 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【ターナー】アイアンペイント アンティークゴールド
DIYファンに絶大な人気を誇るアイアンペイントの金は、塗るだけで鉄のようなザラついた質感を表現できます。小物や家具のリメイクに使用すると、一瞬でアンティーク風の重厚な外見に変わる、魔法のような塗料です。
| 商品名 | ターナー色彩 アイアンペイント アンティークゴールド |
|---|---|
| 価格帯 | 1,200円〜1,500円(中容量) |
| 特徴 | 金属のような質感を再現できる特殊塗料 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
リキテックス ベーシックス|大容量ゴールド
広いキャンバスや壁画、大量の工作物を作る際に欠かせないのが、この大容量シリーズです。品質を維持しながらコストを極限まで抑えており、ガシガシと贅沢に金を使いたいシチュエーションで最高のパフォーマンスを発揮します。
| 商品名 | リキテックス ベーシックス ゴールド |
|---|---|
| 価格帯 | 1,000円〜1,400円(大容量) |
| 特徴 | 圧倒的なコストパフォーマンスと大容量 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
ゴールドアクリル絵の具を比較する際の指標
金色の色味と質感の違い
「金」と一口に言っても、メーカーや製品によってその色味は驚くほど異なります。赤みが強く豪華な印象の「リッチゴールド」、黄色みが強く明るい「ブライトゴールド」、少し青みが入った落ち着いた「ペールゴールド」など、バリエーションは多岐にわたります。ダイソーの金が黄色すぎる、あるいは薄すぎると感じた場合は、これらの色味のニュアンスを比較することが重要です。また、質感についても、マットで落ち着いた「アンティーク風」から、鏡のように光を反射する「メタリック風」まで存在します。作品のテーマに合わせて、温かみのある金が必要なのか、あるいは冷たく鋭い金が必要なのかを見極めることで、全体の統一感と完成度が劇的に向上します。
筆ムラの出にくさを比較
メタリックカラーは通常の絵の具に比べて、筆の跡が目立ちやすいという特性があります。これは金の粒子が筆の動いた方向に沿って並んでしまうためです。初心者の方や、滑らかな表面を作りたい方は、「レベリング性能(塗膜が平らになる性質)」が高い絵の具を選ぶことが成功の鍵となります。高品質なメーカー品は、塗った直後から絵の具が自然に広がり、筆跡を消してくれる工夫がなされています。一方で、ダイソー製品などは乾燥が早いためにレベリングが追いつかず、筋が残りやすいことがあります。広い面を均一に美しく仕上げたいのであれば、粘度が適切に調整された高品質な製品を選び、必要に応じてメディウム(補助剤)を併用することで、驚くほど美しいサーフェスを実現できます。
他の絵具との混色性
ゴールドの絵の具は、単体で使うだけでなく、他の色と混ぜて「自分だけの金」を作る楽しみもあります。しかし、金の粒子の性質によっては、他の色と混ぜた瞬間に輝きが濁ってしまうものも存在します。混色性に優れた絵の具は、少量の赤を混ぜて「ピンクゴールド」にしたり、青を混ぜて「シャンパンゴールド」にしたりしても、金属特有のキラキラとした質感を損ないません。ダイソーの金で混色を試して色が濁ってしまった経験がある方は、顔料の純度が高い専門メーカーの製品を試してみてください。発色の良い原色のアクリル絵の具と組み合わせることで、既製品にはない絶妙なニュアンスのメタリックカラーを自在に操ることができるようになります。
塗布できる素材の種類
アクリル絵の具は本来、様々な素材に塗れる万能な塗料ですが、ゴールド系の粒子が含まれる場合は、素材への定着力が課題になることがあります。特に、プラスチック、金属、ガラスといったツルツルした表面に塗る場合、質の低い絵の具だと乾燥後にペリペリと剥がれてしまうことがあります。専門メーカーのゴールド絵の具は、こうした難接着素材に対しても高い固着力を持つよう設計されているものが多くあります。また、布に塗っても割れにくい柔軟なタイプや、木材に染み込みすぎず表面に留まるタイプなど、用途に特化した選択が可能です。自分が何をキャンバスにするのかを明確にし、その素材に最適なバインダー性能を備えた製品を選ぶことで、剥離の不安がない長く愛せる作品を作ることができます。
アクリル絵の具の金を美しく仕上げる活用法
重ね塗りで厚みを出す
ゴールドアクリル絵の具を最大限に輝かせるコツは、一度塗りで済ませようとせず、薄く何度も重ねることです。一度に厚塗りすると、表面だけが乾燥して中がヨレてしまったり、筆ムラが強調されたりする原因になります。まずは全体を薄く塗り、完全に乾燥してから二層目、三層目を重ねていくことで、金の粒子が密に詰まり、深みのある圧倒的な輝きが生まれます。特にダイソーの金のように透明度が高い場合は、この重ね塗りの工程が仕上がりを左右します。焦らず時間をかけて層を積み上げることで、まるで本物の金箔を貼ったかのような、均一でリッチな質感を手に入れることができます。この手間こそが、作品に魂を吹き込む重要なステップとなります。
下地の色による発色の変化
金色の発色を劇的に変える魔法が「下地の色」です。キャンバスの白の上に直接塗るのと、特定の色の下地を作ってから塗るのとでは、驚くほど結果が異なります。例えば、下地に「赤」を塗っておくと、金が非常に華やかで温かみのある発色になります。逆に「黒」を塗っておくと、金が引き締まり、重厚で高級感のある輝きへと変化します。ダイソーの金を使っていて「発色が弱い」と感じた時は、ぜひ一度、黒や濃い茶色の下地を試してみてください。下の色が金を透かして支えることで、単体で塗るよりもはるかに力強いゴールドを表現できるようになります。下地との組み合わせをマスターすれば、同じ一本の絵の具から多様な金の表情を引き出すことが可能です。
使用後の筆のお手入れ
ゴールドの絵の具には、非常に細かなラメ状の粒子が含まれています。これが筆の根元に残ってしまうと、次に他の色を使った時にキラキラが混ざってしまったり、筆の寿命を縮めたりする原因になります。使用後は、専用の筆洗液や中性洗剤を使って、根元からしっかりと粒子を洗い流すことが重要です。アクリル絵の具は一度乾燥すると固まって取れなくなるため、作業中もこまめに筆を水に浸け、乾燥を防ぐようにしましょう。また、金専用の筆を決めておくことも一つの手です。特にお気に入りの高価な筆を長く使いたいのであれば、ラメ残りを防ぐためのメンテナンスを徹底することが、結果として良い作品を作り続けるための近道になります。
乾燥後の耐水性の確認
作品が完成し、完全に乾燥した後は、その耐水性と表面の強度を必ず確認しましょう。アクリル絵の具は基本的に乾燥すれば水に強くなりますが、金色の粒子を多く含むタイプは、摩擦に弱い場合があります。もし表面を軽く擦って指にキラキラが付着するようであれば、定着が不十分かもしれません。そのような場合は、仕上げに「グロスバーニッシュ(艶出しニス)」を塗布することをお勧めします。ニスで表面をコーティングすることで、金の輝きをさらに強調しつつ、湿気やホコリ、摩擦から大切な作品を完璧に守ることができます。特に、ダイソー製品で仕上げた場合も、最後に質の良いニスをかけるだけで、見違えるような「既製品レベル」の仕上がりに到達します。
理想のゴールドアクリル絵の具で作品を彩ろう
ダイソーのアクリル絵の具の金は、その手軽さから、私たちの創作意欲を刺激してくれる素晴らしい入り口です。しかし、そこから一歩進んで、今回ご紹介したような専門メーカーのゴールドを手に取ることで、あなたの表現の幅は驚くほど広がります。隠蔽力の強いガッシュで力強く描くのか、それとも透明感のあるリキテックスで繊細なメタリック表現を楽しむのか。選ぶ一本によって、作品が放つエネルギーは全く異なるものになるはずです。
大切なのは、今の自分の目的や悩みに合わせて、最適なゴールドを見つけることです。100円ショップの製品で試作を重ね、ここぞという本番の作品にはこだわりのメーカー品を使うという使い分けも、賢いクリエイターの選択と言えるでしょう。金色の輝きは、作品に特別感を与え、見る人の心を引きつける力を持っています。その力を最大限に引き出すために、ぜひ今回の選び方や活用法を参考にしてみてください。
道具が変われば、技術も感性もそれに呼応するように磨かれていきます。あなたが選んだ理想のゴールドが、白いキャンバスや古い小物に命を吹き込み、唯一無二の輝きを放つ瞬間を楽しみにしています。自分にぴったりの一色を見つけて、より自由で、より輝かしい創作ライフをスタートさせましょう。
世界70か国で愛されるコピック!
ペンにこだわると、イラストがどんどん上達します。

