パステルペンシル比較で分かるおすすめ6選と失敗しない選び方とは?

パステル画の繊細な表現を鉛筆感覚で楽しめるパステルペンシル。自分に最適な画材を見つけるための「パステルペンシル 比較」は、作品の完成度を左右する非常に重要なプロセスです。ブランドごとの芯の硬度や発色の特性を正しく理解し、後悔しない画材選びのポイントを詳しく解説していきます。

目次

パステルペンシルの比較で重視すべき4つの基準

芯の硬さと描き心地の差

パステルペンシルを比較する際、まず注目すべきは芯の「硬度」です。メーカーによって芯の柔らかさは大きく異なり、それによって描き心地や得意な表現が変わってきます。一般的に、柔らかい芯は紙への色のノリが良く、広い面を素早く塗ったり、指やブレンダーで色を広げたりする「ぼかし」の技法に適しています。

一方で、硬めの芯は先端を鋭く保ちやすいため、動物の毛並みや植物の細部といった、精緻なディテールを描き込むのに向いています。

自分の描きたいモチーフが、柔らかな風景画なのか、それとも緻密な写実画なのかを考えることが、最適な一本を選ぶ第一歩となります。また、硬すぎる芯は紙を傷つけてしまうことがあり、逆に柔らかすぎると芯が折れやすくなるため、自分の筆圧との相性も考慮しなければなりません。

多くの愛好家は、ベースを柔らかいペンシルで塗り、仕上げの細部を硬めのペンシルで描き分けるといった工夫をしています。まずは、自分が最も重視する描き心地が「滑らかさ」なのか「精密さ」なのかを明確にしましょう。

発色の良さと耐光性の質

画材としてのクオリティを左右するもう一つの大きな基準が、発色の鮮やかさと耐光性です。パステルペンシルは顔料を固めたものであるため、顔料の含有量が多いほど、ひと塗りで鮮やかな色が紙に定着します。高品質な製品ほど、暗い色の紙の上でも色が沈まず、本来の鮮やかさを保つことができます。比較時には、実際に塗った際の色が、ペンシルの軸の色とどれだけ一致しているかを確認することも大切です。

また、作品を長く保存したい場合には「耐光性」が極めて重要になります。耐光性とは、日光や照明による退色のしにくさを表す指標です。多くの専門メーカーでは、商品ごとに耐光性を星印などでランク付けしています。

安価な製品の中には、数ヶ月で色が褪せてしまうものもありますが、プロ仕様の製品は数十年経っても色彩が維持されるよう設計されています。趣味で楽しむだけでなく、作品を展示したり販売したりすることを視野に入れているのであれば、この耐光性のグレードが高いブランドを選ぶことが必須条件といえるでしょう。

セットの色数と色の充実度

パステルペンシルを初めて購入する場合、セット商品から選ぶのが一般的ですが、その色数の構成も比較のポイントになります。メーカーによって、12色から80色以上のセットまで幅広く展開されています。セット選びで重要なのは、単に色数が多いことではなく、自分の描きたいジャンルに必要な色がバランスよく含まれているかどうかです。例えば、風景画をメインに描くのであれば、緑や茶色、青のバリエーションが豊富なセットが使いやすいでしょう。

一方で、人物画を描くのであれば、肌のトーンを表現するためのニュアンスカラーや中間色が充実している必要があります。また、パステルは混色が難しい画材であるため、最初からある程度のグラデーションが揃っているセットの方が、思い通りの表現をスムーズに行えます。最初は24色から36色程度の標準的なセットを選び、使い込む中で足りない色を買い足していくのが効率的な方法です。各メーカーがどのような色の組み合わせを「基本」と考えているかを比較することで、そのブランドの得意とする表現領域が見えてくるはずです。

単色買いができるかを確認

意外と見落としがちなのが、一本単位の「単色買い」が可能かどうかという点です。パステルペンシルは消耗品であり、特によく使う白や黒、あるいは特定の背景色などは、他の色に比べて早く短くなってしまいます。セット販売しか行っていないブランドを選んでしまうと、一色を使い切るたびに新しいセットを丸ごと買い直さなければならず、非常にコストパフォーマンスが悪くなってしまいます。

主要な専門ブランドの多くは、単色でのバラ売りを行っていますが、取扱店が近隣にあるか、あるいはオンラインショップですぐに手に入るかを確認しておくことが賢明です。また、単色で購入できることは、新しい色に挑戦する際にもメリットとなります。セットにはない絶妙な中間色を一色ずつ追加していく楽しみは、画材をコレクションする醍醐味の一つです。

長期的にパステル画を趣味として続けていくのであれば、補充のしやすさと入手ルートの確保は、価格以上に重要な比較項目になるといえるでしょう。購入前に公式サイトや大手通販サイトで、バラ売りの有無を必ずチェックしてください。

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おすすめのパステルペンシル厳選6選

【スタビロ】カーボテロ(全60色の鮮やかな発色)

チョークのような独特の質感と、非常に鮮やかな発色が特徴のパステルペンシルです。水に溶ける性質を持っており、水彩パステルのような表現も可能です。

商品名スタビロ カーボテロ
価格帯中価格帯(1本約300円〜)
特徴鮮やかな発色と水溶性の芯
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【カランダッシュ】パステルペンシル(最高級の描き心地)

プロフェッショナル向けに開発された最高級品です。粉末の粒子が非常に細かく、シルクのような滑らかな描き心地と卓越した耐光性を誇ります。

商品名カランダッシュ パステルペンシル
価格帯高価格帯(1本約600円〜)
特徴最高級顔料による圧倒的な耐光性と密着力
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【ダーウェント】パステルペンシル|粉っぽさを抑えた質感

パステル特有の粉っぽさが比較的抑えられており、やや硬めの芯で精密な描写を得意とします。扱いやすく、初心者の方にもおすすめのブランドです。

商品名ダーウェント パステルペンシル
価格帯中価格帯(1本約350円〜)
特徴硬めの芯でディテール表現に最適
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【ファーバーカステル】ピットパステルペンシル|高い耐光性

ワックスやオイルを一切含まない硬めの芯が特徴です。色が定着しやすく、上から重ね塗りをしても色が濁りにくいという特性を持っています。

商品名ファーバーカステル ピットパステルペンシル
価格帯中価格帯(1本約300円〜)
特徴汚れにくく精密な線が引ける硬質な芯
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【コンテ・ア・パリ】パステルペンシル|鮮やかな混色が可能

伝統あるフランスのメーカーで、芯が太く、豊かな色彩表現が可能です。混色がしやすいため、ドラマチックな風景画などに適しています。

商品名コンテ・ア・パリ パステルペンシル
価格帯中価格帯(1本約300円〜)
特徴少し大きめの軸と豊かな混色性能
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【コヒノール】ギオコンダ|コスパに優れた入門用セット

高い品質を保ちながら、手頃な価格で購入できるチェコの老舗ブランドです。パステルペンシルの楽しさを知るためのエントリーモデルとして最適です。

商品名コヒノール ギオコンダ
価格帯低価格帯(1本約200円〜)
特徴コストパフォーマンスに優れ、基本色が充実
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パステルペンシルを比較する際の詳細な基準

粒子の細かさと伸びの良さ

パステルペンシルの性能を深く比較する上で欠かせないのが、顔料の「粒子の細かさ」です。粒子が細かいペンシルは、紙の目(凹凸)の奥深くまで色が入り込み、ベルベットのような滑らかな仕上がりを実現します。特に人物の肌や空のグラデーションを描く際には、この粒子の細かさがそのまま表現の質に直結します。

粒子が粗いと、どうしても画面がザラついた印象になりがちですが、意図的に力強い質感を表現したい場合には、あえて粒子感のあるものを選ぶという選択肢もあります。

また、描いた後の「色の伸び」も重要な要素です。指や擦筆で伸ばしたときに、どこまで色がスムーズに広がるかを確認しましょう。伸びが良いペンシルは、少量のストロークで広い面積をカバーでき、色と色の境目を自然に馴染ませる「ブレンディング」が容易になります。

逆に伸びが抑えられているものは、置いた場所から色が動きにくいため、シャープなエッジを維持したい箇所に適しています。自分が「描き込む」スタイルなのか「広げる」スタイルなのかによって、この粒子の性質と比較基準を照らし合わせるのが良いでしょう。

軸の太さと持ちやすさ

長時間の制作において、ペンシルの「軸の太さ」や「形状」は手の疲れにくさに直結する実用的な比較ポイントです。パステルペンシルは、一般的な鉛筆よりも芯を保護するために軸がやや太めに作られていることが多いですが、その直径はメーカーごとに微妙に異なります。手が大きい方や、力強いストロークを多用する方は、太めの軸の方が安定感を感じやすいでしょう。一方、繊細な作業を好む方や手が小さい方は、標準的な鉛筆に近い太さの方がコントロールしやすく感じるはずです。

また、軸の形状が丸型か六角型かも好みが分かれる点です。丸軸は指を滑らせやすく自由な角度で持ちやすい反面、机の上で転がりやすいという欠点があります。六角軸はしっかりとしたグリップ感が得られ、机の上でも安定しますが、特定の持ち方を強制される感覚を持つ人もいます。さらに、軸の表面仕上げ(塗装の質感)がマットなのかグロスなのかによっても、滑り止め効果が異なります。地味なポイントに思えるかもしれませんが、数時間描き続けるアーティストにとって、手とのフィット感は作品の集中力を維持するための不可欠な要素です。

重ね塗りのしやすさ

パステル画の醍醐味は、色を層のように重ねていくことで生まれる深みにあります。そのため、比較時には「重ね塗り(レイヤリング)」のしやすさを厳しくチェックする必要があります。パステルペンシルには、ワックス分が含まれているものと、ほとんど含まれていないものがあります。ワックス分が多いと、数層重ねただけで紙の表面がコーティングされたようになり、それ以上色が乗らなくなる「テカリ」が生じることがあります。

優秀なパステルペンシルは、下層の色をしっかりと保持しつつ、その上から新しい色を受け入れるキャパシティを持っています。特に、暗い色の上に明るい色を重ねたときに、下の色が透けずにしっかりと発色するかどうかは重要な性能指標です。

また、色を重ねても下の層を削り取ってしまわないような、適度な柔らかさと密着力のバランスも求められます。複数のブランドを組み合わせて使用する場合も、このレイヤリングの相性が重要になります。プロの作品のような重厚感のある色彩を目指すなら、重ね塗りに強い、顔料濃度の高いブランドを選ぶことが成功の鍵となります。

専門家や愛用者の評価

カタログスペックだけでは分からない、実際の「使い心地の持続性」を知るためには、専門家や長年の愛用者による評価を比較することが非常に有益です。例えば、特定のブランドが「芯の中に時々硬い粒が混じっていて紙を傷つけることがある」といった具体的な欠点や、「このブランドのグレー系は他のメーカーにはない絶妙なニュアンスがある」といった長所は、実際に使い込んだ人の声からしか得られません。

また、SNSやアートコミュニティでの評判を見ることで、その画材がどのような作風の人に支持されているかを確認できます。リアルな写実画を描く人々が絶賛しているペンシルなのか、それとも抽象的でダイナミックな表現を好む人々に選ばれているのかを知ることで、自分の目指す方向性との合致度を測ることができます。

さらに、長年トップアーティストに愛用され続けているロングセラー商品は、それだけ品質の安定性が高いという証拠でもあります。多くの人が「これなら間違いない」と太鼓判を押す定番品を基準にして、そこから自分の好みに合わせて他ブランドと比較していくのが、最も失敗の少ない選び方です。

パステルペンシルの購入後の活用法と注意点

芯を削る際の専用削り器

パステルペンシルを手に入れたら、まず気をつけたいのが「削り方」です。一般的な事務用の鉛筆削り機(手回し式や電動式)を使用するのは避けましょう。パステルペンシルの芯は非常にデリケートで脆いため、機械式の削り器では強い圧力がかかり、内部で芯がポキポキと折れてしまうことが多々あります。また、パステルの粉が刃に詰まり、故障の原因にもなりかねません。

理想的なのは、カッターナイフを使って手作業で軸を削り、芯を露出させる方法です。芯を長く出しすぎないように注意しながら、木の部分だけを優しく削り取ります。芯の先端を鋭くしたい場合は、サンドペーパー(紙やすり)を使って軽く撫でるように整えるのが最も安全で確実です。

もし手作業が苦手な場合は、メーカーが推奨するパステル専用の手動鉛筆削りを使用してください。これらは刃の角度や設計がパステルの硬度に合わせて調整されており、芯への負担を最小限に抑えてくれます。大切なペンシルを長く、無駄なく使うために、削り具への投資は惜しまないようにしましょう。

定着剤(フィキサチフ)の使用

パステル画は完成した後も表面の粉が定着していない状態であるため、少し触れただけで絵が汚れたり、粉が落ちたりしてしまいます。せっかくの力作を守るために欠かせないのが、定着剤(フィキサチフ)の使用です。描き進める途中で一度軽くスプレーし、色を固定してからさらに塗り重ねる「中間定着」と、完成後に全体を保護する「最終定着」の二段階で活用するのが一般的です。

ただし、フィキサチフの使用には注意点もあります。スプレーをかけすぎると、パステル特有のふんわりとした質感が失われたり、全体の色味が一段階暗く沈んでしまったりすることがあります。使用する際は、作品から30cm〜40cmほど離し、一度に大量にかけず、霧をくぐらせるように数回に分けて薄く吹き付けるのがコツです。

また、定着剤の成分とパステルペンシルの相性によっては、変色を招く可能性もあるため、必ず作品の本番前に、同じ紙とペンシルを使った試し塗りの紙でテストすることをお勧めします。換気の良い場所で行うことも、健康を守るための大切なルールです。

衝撃による芯折れへの注意

パステルペンシルを扱う上で、最も避けなければならないのが「落下」などの強い衝撃です。一般的な鉛筆の芯は粘土と黒鉛を焼き固めたものですが、パステルペンシルの芯は顔料を最小限の結合剤で固めただけの非常に脆い構造をしています。そのため、一度机から床に落としてしまうと、外側の木軸は無事でも、内部で芯がバラバラに砕けてしまうことがあります。こうなると、削るたびに芯が抜け落ちてしまい、実質的にそのペンシルは使い物にならなくなってしまいます。

日頃からペンシルが転がり落ちないようなトレーを使用したり、ペン立てではなく平置きの専用ケースに収納したりする工夫が必要です。また、持ち運びの際にも注意が必要です。カバンの中で他の荷物とぶつかり合うような状態は避け、緩衝材の入ったケースに入れるか、ペンシル同士が直接当たらないロールタイプのケースを使用するのが理想的です。まるで精密機器を扱うような丁寧さで接することが、パステルペンシルのコンディションを最適に保ち、ストレスのない描画時間を確保することに繋がります。

専用の紙選びと相性の確認

どんなに優れたパステルペンシルを選んでも、描く「紙」との相性が悪ければ、その性能を十分に発揮させることはできません。パステル画には、粉をしっかりと捕まえて保持するための「歯(目)」がある専用紙が必要です。

表面がツルツルしたコピー用紙や一般的な画用紙では、パステルの粉が定着せず、色が薄くなったり、重ね塗りができなかったりします。パステルペンシルとの比較において、紙の選択はセットで考えるべき課題です。

代表的なものには、格子状の凹凸がある「キャンソン・ミ・タント」や、細かい砂が吹き付けられたような質感で圧倒的な定着力を誇る「パステルマット」などがあります。硬めのペンシルは目が細かめの紙で細部を描くのに適しており、柔らかいペンシルは目が粗い紙でダイナミックに色を乗せるのに向いています。

ブランドによって、特定の紙に対しての発色が驚くほど変わることもあります。自分の選んだペンシルが、どの紙の上で最も美しく輝くのか。いくつかのサンプル紙で描き比べてみることで、自分だけの最強の組み合わせが見つかるはずです。

パステルペンシル比較で理想の画材を手に入れよう

パステルペンシルの比較を通じて、それぞれのブランドが持つこだわりや特性をご理解いただけたでしょうか。芯の硬度から発色の質、そしてメンテナンスの方法に至るまで、一つ一つの要素があなたの表現を支える重要なピースとなります。

最高級の逸品を手にする喜びも、コストパフォーマンスに優れたセットで気軽に始める楽しさも、すべてはあなたの創造性を広げるための第一歩です。この記事で見つけた知識を武器に、ぜひあなたにとっての「運命の一本」を手に取り、色彩豊かなアートの世界へと踏み出してみてください。

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ペンにこだわると、イラストがどんどん上達します。

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この記事を書いた人

漫画やアートで「これってどうしてこんなに心を動かされるんだろう?」と考えるのが好きです。色の選び方や構図、ストーリーの展開に隠れた工夫など気づいたことをまとめています。読む人にも描く人にも、「あ、なるほど」と思ってもらえるような視点を、言葉で届けていきたいと思っています。

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