水筆ペンの使い方が分かる選び方とおすすめ6選で表現力を高める方法とは?

外出先でも手軽に水彩画を楽しめる水筆ペン。しかし、いざ手に取ると水筆ペンの使い方がわからず、自分に合った一本をどう選べば良いか迷ってしまう方も多いはずです。今回は、初心者からプロまで満足できる選び方の基準と、今チェックすべき厳選アイテムを詳しく解説します。

目次

水筆ペン使い方のコツと最適な一本の選び方

穂先の形状と太さで選ぶ

水筆ペンを選ぶ際に最も重要なのは、自分がどのような絵を描きたいかに合わせて「穂先の形状と太さ」を決定することです。一般的に水筆ペンには、丸筆の細字、中字、太字、そして平筆の4種類がラインナップされています。初心者がまず一冊目に選ぶべきなのは「中字」です。

中字は穂先が利きやすく、細かい部分の描き込みから、ある程度の広さの着彩まで一本でこなせる汎用性の高さがあります。一方で、ポストカードサイズの作品で広い空や海をグラデーションで表現したい場合には、平筆が欠かせません。平筆は均一な力で色を伸ばしやすく、ムラになりにくいという特徴があります。

また、植物の細部や瞳の輝きなど、1ミリ以下の繊細な描写を求めるなら、コシの強い「細字」を選ぶのが正解です。水筆ペンの使い方のコツは、穂先のまとまりを維持することにあるため、自分の筆圧や描く対象のサイズを考慮して、ストレスなく扱える太さを見極めることが、上達への第一歩となります。

最近では、一本の軸に異なる太さの穂先を付け替えられるタイプも登場していますが、まずは基本となる一本を使いこなすことで、筆運びの感覚を養うことが推奨されます。

軸の持ちやすさと弾力性

水筆ペンは、軸(バレル)の部分に水を溜めて使用する道具であるため、その軸の「持ちやすさ」と「弾力性」が操作性に直結します。通常の筆とは異なり、軸を指先で軽く押すことで水の量を調節するため、軸が硬すぎると長時間の使用で手が疲れやすくなり、逆に柔らかすぎると意図しないタイミングで水がドバッと出てしまうトラブルに繋がります。理想的なのは、適度な復元力がある素材で作られた軸です。押した後にすぐ元の形状に戻る弾力性があれば、繊細な水量コントロールが可能になり、水彩画特有のにじみやぼかしを自由自在に操ることができます。また、軸の形状も円筒形のものから、転がり防止のために一部が平らになっているもの、さらには人間工学に基づいたグリップ形状を採用しているものまで様々です。自分の手の大きさにフィットし、ペンと同じような感覚で持てるものを選ぶことで、デッサンが狂いにくく、リラックスして描画に集中できるようになります。店頭で触れる機会があれば、実際に軽く押してみて、自分の指の力で無理なく凹ませることができるかを確認することが、失敗しない選び方のポイントです。

水の出やすさと調節機能

水筆ペンの使い方の核心とも言えるのが、水量のコントロール機能です。多くの製品は軸を押すことで水を送り出しますが、その内部構造にはメーカーごとの技術が詰まっています。

例えば、逆流防止弁が内蔵されているモデルは、一度出した水や絵具がタンク内に戻りにくいため、タンク内の水を清潔に保ちやすいというメリットがあります。また、水の出が非常にスムーズな「重力式」に近い感覚のものもあれば、しっかりと圧力をかけないと水が出ない「バルブ式」もあります。

水彩画において、紙の上に置く水の量は発色やグラデーションの質を左右する極めて重要な要素です。多すぎれば紙がたわんでしまい、少なすぎれば絵具が伸びずにかすれてしまいます。特に初心者のうちは、意識しなくても穂先が常に適度な湿り気を帯びているタイプが使いやすいでしょう。

中級者以上で、ドライブラシ技法(かすれ)を多用したい場合は、自分の意志で水量を極限まで絞れる操作性の高いモデルが求められます。このように、自分が求める表現技法に対して、そのペンがどれだけ忠実に水の供給を制御してくれるかを確認することが、最適な一本を見つける鍵となります。

用途に合うブランドを選択

水筆ペンは、今や100円ショップから画材専門ブランドまで幅広く展開されていますが、長く愛用し、表現の幅を広げたいのであれば、信頼ある画材ブランドを選択することが賢明です。ブランドごとに、穂先の素材(主にナイロン繊維)の配合や、耐久性の基準が異なります。

例えば、老舗の文具・画材メーカーであるぺんてるや呉竹などは、長年の筆作りのノウハウを水筆に詰め込んでおり、穂先の「まとまり」と「戻りの良さ」において圧倒的な品質を誇ります。一方で、海外ブランドのステッドラーなどは、製図用品で培われた高い機密性と、洗練されたデザインが特徴です。ブランド選びの際は、替えの穂先が販売されているか、あるいはサイズ展開が豊富かといった「拡張性」にも注目しましょう。

一つのブランドで揃えることで、太さを変えても同じ感覚で水をコントロールできるようになり、作画のストレスが大幅に軽減されます。また、ブランド公式サイトなどで推奨されているメンテナンス方法や、相性の良い固形水彩との組み合わせ情報を得やすいのも、大手ブランドを選ぶ大きなメリットの一つと言えるでしょう。

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水筆ペンの使い方を広げるおすすめ厳選6選

【ぺんてる】みず筆 中字(スタンダードな定番モデル)

水筆ペンの代名詞とも言える超ロングセラー商品です。ナイロン製の穂先はコシが強く、バラけにくいため、初心者でも狙った通りに描画できます。

商品名ぺんてる みず筆 中字
価格帯300円〜500円
特徴抜群の耐久性と穂先のまとまり、世界中で愛される信頼性
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呉竹 フィス水筆ぺん 大(広い面を塗りやすい太筆)

たっぷりとした毛量で、広い面の着彩に最適な大サイズです。軸が柔らかく、スムーズに水が出てくるため、ダイナミックな表現に向いています。

商品名呉竹 フィス水筆ぺん 大
価格帯400円〜600円
特徴豊かな毛量による優れた含水性と、滑らかな水の供給機能
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サクラクレパス 水筆(携帯性に優れたコンパクト設計)

軸を二分割して穂先を収納できる、持ち運びに特化したモデルです。屋外でのスケッチや、手帳へのちょっとした色付けに非常に便利です。

商品名サクラクレパス 水筆(プチカラー付属タイプ)
価格帯400円〜600円
特徴コンパクトな収納性と、野外スケッチに最適な携帯性能
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ステッドラー ウォーターブラシ(水漏れしにくい弁構造)

ドイツの筆記具ブランドらしい、堅牢な作りが特徴です。独自の弁構造により、持ち運び中の水漏れを防ぎ、安定した水量調整を可能にします。

商品名ステッドラー ウォーターブラシ
価格帯600円〜800円
特徴水漏れに強い高精度な設計と、スタイリッシュな外観
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ぺんてる みず筆 平筆(広い背景やグラデーションに最適)

平らな穂先が特徴で、均一な幅の線を引いたり、美しいグラデーションを作ったりするのに適しています。デザインやレタリングにも活用できます。

商品名ぺんてる みず筆 平筆
価格帯400円〜600円
特徴面塗りが得意な平筆形状で、ムラのない着彩が可能
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トンボ鉛筆 水筆(しなやかな弾力で細部も描きやすい)

しなやかな穂先が特徴の、繊細な表現を得意とする水筆です。コシのバランスが絶妙で、強弱をつけた線描がスムーズに行えます。

商品名トンボ鉛筆 水筆
価格帯300円〜500円
特徴コントロールしやすい軸の弾力と、繊細な筆先
公式サイト公式サイトはこちら

水筆ペンの使い方を比較する際の重要な基準

穂先のまとまりやすさを比較

水筆ペンを比較する上で、描画の質に最も影響するのが「穂先のまとまり」です。高品質な水筆ペンは、使い始めてから時間が経っても、水を切った際や描画中に穂先がシュッと鋭くまとまります。

これに対し、安価すぎる製品や劣化が進んだペンは、穂先がバラバラに割れてしまい、意図しない場所に色がついてしまうことがあります。まとまりの良さは、使用されているナイロン繊維の質と、植毛の技術によって決まります。

特に「細字」や「中字」において、点のような細かい描写ができるかどうかは、このまとまりやすさに依存します。比較の際は、実際に描いた後に穂先が元の形にスッと戻るかどうか(復元性)に注目してください。

プロの作家が大手メーカー品を支持するのは、この穂先のまとまりが安定しているため、筆運びのストレスが限りなくゼロに近いからです。また、穂先が割れにくいことは、洗浄のしやすさにも繋がり、結果としてペンの寿命を延ばすことにも寄与します。

自分が描きたい線の細さを正確に実現できるかどうかを基準に、穂先のクオリティを優先して比較することをおすすめします。

タンクの容量と補充の手間

水筆ペンは、水を入れるタンクの役割も兼ねているため、その「容量」も比較の重要なポイントです。一度の補充でどれくらいの時間描き続けられるかは、作業の効率に直結します。屋外での風景スケッチなど、頻繁に水を補充できる環境にない場合は、タンク容量が大きいモデルを選ぶのが安心です。

しかし、容量が大きすぎると軸が太くなり、持ちやすさが犠牲になるというトレードオフも存在します。一方、容量が小さめのコンパクトなモデルは、手の小さい方や、細かい作業を短時間行うのに適しています。また、水の補充方法にも注目しましょう。多くの水筆ペンは軸の接合部を回して開け、蛇口やスポイトで水を入れますが、

この開閉がスムーズかどうか、また口が広くて入れやすいかどうかも毎日の使い勝手を左右します。さらに、水の残量がひと目でわかる透明度の高い軸かどうかも確認してください。

描いている途中で突然水がなくなるストレスを避けるためにも、自分の描画スタイル(一気に描き上げるのか、少しずつ色を重ねるのか)に合わせて、最適なタンクサイズと補充の利便性を比較することが大切です。

軸を押す力の加減と水流量

水筆ペンの使い方の醍醐味は、軸を押す力によって紙に置く水の量をコントロールすることにあります。この「押し心地」と「水が出る量」のバランスは、メーカーごとに驚くほど個性が分かれます。

例えば、軽い力でじわっと水が染み出すタイプは、繊細なぼかしを作るのに向いています。反対に、少し強めに押さないと水が出ないタイプは、誤って水を出しすぎて絵を台無しにするリスクが低く、初心者に優しい設計と言えます。特に重要なのは、押すのをやめた時にピタッと水が止まる「キレの良さ」です。

いつまでもポタポタと水が垂れてしまうような製品では、精密な着彩は困難です。比較する際は、軸の硬さが自分の握力に合っているか、そしてわずかな力加減の差をペンがどれだけ敏感に感じ取って水流量に反映してくれるかをチェックしましょう。これは実際に色を塗る際の「グラデーションの作りやすさ」に直結します。

多すぎず少なすぎず、自分にとっての「適量」を直感的に引き出せる一本を選ぶことが、水彩表現をより楽しく、そしてプロフェッショナルな仕上がりへと導いてくれます。

手入れのしやすさと耐久性

長く使い続けるためには、メンテナンスのしやすさと耐久性も欠かせない比較基準です。水筆ペンは、穂先に残った絵具を軸の水を出しながら拭き取って洗浄しますが、穂先の根元に色が残りやすい構造のものは、次に使う際に色が混ざってしまう原因になります。

穂先の素材が防汚加工されているものや、毛の密度が適切で根元まで水が届きやすいモデルは、非常に手入れが楽です。

また、耐久性に関しては、軸のネジ部分の摩耗や、穂先の広がりやすさがポイントになります。何度も開閉して水を補充するため、ネジ山が潰れにくい丈夫な樹脂素材が使われているか、そして水漏れを防ぐパッキンなどの品質が高いかを確認してください。

さらに、キャップの密閉性も重要です。キャップが緩いと、保管中に穂先が乾燥して固まってしまったり、カビが発生したりする原因になります。一つのペンを数ヶ月から数年単位で使い込むことを想定し、パーツの劣化が少なそうな堅牢な作りをしているかどうかを比較検討の軸に加えることで、最終的なコストパフォーマンスは大きく向上します。

水筆ペン使い方の注意点と上手なメンテナンス

使用後に出る色残りの洗浄

水筆ペンを使い終わった際、最も丁寧に行うべきなのが「穂先の洗浄」です。水筆ペンの大きな利点は、バケツを用意せずとも軸の水だけで筆を洗える点にありますが、適当に済ませてしまうと、穂先の根元に微細な絵具の粒子が蓄積してしまいます。

これが固まると、筆のまとまりが悪くなったり、後日別の色を使った際に「色が濁る」原因になります。洗浄の際は、軸を強めに押して水を出しながら、ティッシュや布の上で穂先を優しく撫でるようにして色を落とします。

この時、穂先を力任せに擦り付けるのではなく、筆の形を整えるように動かすのがコツです。水が完全に透明になるまで繰り返しましょう。特に濃い青や赤、黒などの沈着しやすい色を使用した後は、根元の方まで注意深く洗うことが重要です。

また、稀に軸の中に絵具が逆流してしまうことがありますが、その場合は一度分解してタンク内を真水ですすぎましょう。清潔な穂先を保つことは、鮮やかな発色を維持するための最低条件であり、水筆ペンの使い方における最も基本的で大切なルールと言えます。

穂先の割れを防ぐ保管方法

せっかくお気に入りの水筆ペンを手に入れても、保管方法を誤ると穂先が割れたり曲がったりして、二度と元の形状に戻らなくなることがあります。保管の際の最大の注意点は「キャップの閉め方」です。

急いでキャップを閉めようとして、穂先の毛を巻き込んでしまうと、その部分に癖がついてしまい、描画の際に線が二股に分かれる原因になります。キャップを閉める際は、穂先が完全にまとまっていることを確認し、ゆっくりと垂直に差し込むようにしてください。また、保管する向きについても意識しましょう。

基本的には横置き、あるいは穂先を上にした縦置きが推奨されます。穂先を下にして立ててしまうと、自重で穂先が曲がったり、キャップ内に水が溜まって不衛生な状態になったりすることがあります。もし屋外でスケッチした後に持ち帰る場合は、一度しっかりと水分を拭き取ってからキャップを閉めるようにしましょう。

こうした細かな配慮が、穂先の「コシ」と「まとまり」を数年にわたって維持するための秘訣となります。愛着を持って道具を扱うことで、ペンもそれに応えるように素晴らしい線を描き出してくれます。

カビを防止する乾燥の徹底

水筆ペンは常に水に触れている道具であるため、湿気による「カビ」の発生には細心の注意を払う必要があります。特に長期間使用しない場合に、タンクに水を入れたまま放置したり、穂先が濡れた状態で密閉性の高いキャップを閉め続けたりすると、穂先やタンクの内部に黒カビが発生することがあります。

一度カビが生えてしまうと完全に除去するのは難しく、衛生面だけでなく、描いた絵に影響を及ぼす可能性もあります。これを防ぐためには、数日間使わない予定があるときは、必ずタンクの水を一度抜き、全てのパーツを分解して風通しの良い日陰で十分に乾燥させてください。

完全に乾いたことを確認してから組み立て直して保管するのが理想的です。また、使用中の水も、できれば毎日新しいものに入れ替えるのがベストです。水道水に含まれる塩素が抜けると菌が繁殖しやすくなるため、夏場や湿度の高い時期は特に注意が必要です。

もし穂先に少しでも異変や臭いを感じたら、無理に使い続けず、新しい穂先に交換するか、ペンを新調することを検討してください。常に清潔な状態で道具を保つことが、快適なアートライフを支える基盤となります。

水漏れを防ぐための締め方

水筆ペンを持ち運ぶ際に最も恐ろしいのが、カバンの中での「水漏れ」です。これを防ぐためには、構造を理解した正しい締め方をマスターする必要があります。多くの日本製水筆ペン(ぺんてるや呉竹など)は、一般的なネジとは逆向きに回して締める「逆ネジ構造」を採用しています。

これは、描画中に軸を握り込んだ際、誤ってネジが緩んでしまうのを防ぐための安全設計です。この仕様を知らずに、無理な方向に力を入れて回してしまうと、ネジ山が削れて密閉性が失われ、水漏れの原因となってしまいます

。締める際は、止まるまでしっかりと、かつ力を入れすぎない絶妙な加減で回すことが大切です。また、ネジの部分に絵具やゴミが挟まっていると隙間ができ、そこから水が染み出してくることがあります。水を補充するタイミングで、ネジ山付近に汚れがないかをサッと拭き取る習慣をつけましょう。

さらに、予備の対策として、移動中はペンをジップロックのような密閉袋に入れておくと、万が一の水漏れから他の荷物を守ることができます。正しい知識を持って正しく扱う。これが、水筆ペンの使い方を極め、トラブルなく楽しむための最終的なポイントです。

水筆ペンの使い方をマスターして表現を楽しもう

水筆ペンは、その手軽さからは想像もつかないほど奥深い表現力を秘めた画材です。正しい選び方とメンテナンス方法を知ることで、あなたの日常はより彩り豊かなものへと変わるでしょう。

今回ご紹介したポイントを参考に、ぜひ自分にぴったりの一本を見つけて、自由な水彩表現の世界へ踏み出してみてください。一本の水筆ペンが、あなたの想像力をキャンバスへと繋ぐ最高のパートナーになってくれるはずです。

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ペンにこだわると、イラストがどんどん上達します。

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この記事を書いた人

漫画やアートで「これってどうしてこんなに心を動かされるんだろう?」と考えるのが好きです。色の選び方や構図、ストーリーの展開に隠れた工夫など気づいたことをまとめています。読む人にも描く人にも、「あ、なるほど」と思ってもらえるような視点を、言葉で届けていきたいと思っています。

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